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異世界で《毒使いアサシン》となり、冒険して生きます  作者: 金城凄
第5章 波乱のウォーターメロン水域…  ‐Raging watermelon waters-
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第14話 海の悪魔…

 勇都達の乗るエクスプローラー号は、デッドエンドの手前へと来た。





大きな渦が海面に勢いよく巻いていた。









「船長…ここは、慎重に進んでくれ。とにかくゆっくりだ…流れに逆らわず、上手く調整して。強引に真っ直ぐ進めば渦に呑まれてしまう…」







操舵室にいたランドは、船長のサムスに言った。





ランドは、雷神トールが姿を変えた三叉の槍、トライデントを持ち部屋を出て行こうとしていた。








「ランド。何処へ行くのだ。君の指示が無ければデッドエンドは乗り越えられない。」








「船長。貴方の腕なら大丈夫だ。それに奴が来たようだ。俺が止めないとエクスプローラー号は沈む。」







ランドは、振り返りもせず部屋のドアのノブに手を掛ける。









「奴とはなんだ?!ま、まさか…」








サムスの顔は青ざめていた。








「…クラーケンだ…今度こそ仕留める…」







サムスは、静かに部屋を出て行った…







その頃、勇都は、エキドナ達と甲板にいた。





目の前の海に広がるデッドエンドの大渦を見ていた。








「す、凄い渦だ…」









勇都は、大渦の勢いと大きさに驚きを隠せなかった。







エクスプローラー号でさえも飲み込まれたら大破し、海の底へと沈む。









(勇都よ。あの渦に何かおるぞ。クラーケンだ…)








勇都の腰にある魔剣グランベリーに姿を変えたサマエルが勇都に呼び掛ける。






「えっ?!」






勇都は、船首の方へと向かう。






「おい!ユウト危ないぞ!!」






エキドナが勇都を呼び止める。





勇都は、デッドエンドの方角を見る。






すると渦の辺りから大量の魚が飛び跳ねていた。






ただならぬ事態を勇都は実感する。





勇都は、グランベリーを抜いた。






渦から大きな音がしていた。





無数の白い足が伸びあがっていた。







「ま、まさか…。みんな、戦闘の準備だ!!!」







エキドナは、水夫や用心棒達に指示を出す。






渦からクラーケンの頭がゆっくりと出てきた。






「何だ?!何が乗っている?」







勇都は、クラーケンの頭に誰かが乗っているのを見つける。





それは、魚人の姿をしていた。





クラーケンは、渦から全身を出していた。




足がうねる様に動きを見せる。





デッドエンドの大渦の上に居座ったクラーケン。






エクスプローラー号からそれを見ていた乗客が呟く。







「う、海の悪魔だ…この船は沈むのか…」





クラーケンの姿を見て、乗客達は皆怯えていた。







空が暗くなり、雲から雨が降ってきた。






海上の波が次第に荒れ始めてきた。







風も少し吹いてきた。






クラーケンは、目を開き足をバタバタさせる。








「さあ、クラーケンよ。共に暴れようぞ。あの船を破壊しよう!」







魚人バスターは、クラーケンに語り掛ける。





クラーケンの足は、バスターの体を撫でる様に触れる。






エクスプローラー号は、ゆっくりとクラーケンに迫っていた…


















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