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異世界で《毒使いアサシン》となり、冒険して生きます  作者: 金城凄
第5章 波乱のウォーターメロン水域…  ‐Raging watermelon waters-
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第12話 クラーケンを操る者…

 大きな渦があった…





そこは、通る船を全てのみ込むデッドエンドと呼ばれていた。






デッドエンドの大渦は、勢いよく動いていた。






そんな渦の中から何かが現れる。





それは、白い一本の太くて長い足だった。





足には無数の吸盤があった。






足が何本かデッドエンドから姿を見せる。






やがて本体が現れた。





それは、勇都達のエクスプローラー号を襲ったクラーケンだった。





クラーケンの頭は、無数の切り傷が付いてあった。





何本かある足の1つは、綺麗に切断されていた。






クラーケンの頭に何かが乗っていた。






人の姿をしていた。




が、よく見ると全身が緑色の鱗で覆われていた。





そして、顔が金魚の様だった。





口をパクパク動かしていた。





魚人の姿をした者は、全身を震わせていた。









「あの漁師め!また我らの邪魔をした。船を襲撃し、お宝を奪う予定が狂っちまったぞ!!」








魚人は、怒りを露わにしていた。









「このバスター様は、力と財をもっと蓄えなければならない。魔王様に任されたこのウォーターメロンを確実に制圧し人間共に脅威を与えないと。俺もこのままではいけない。もっと力と権力を得て高い地位に行く為に!」










魚人バスターは、魔王の命でこの海域を支配していた。





魔王から人間の脅威になるようにと、海を通る船を襲っていた。





船から金品等を奪い、深い海の底に沈めることを快感にしていた。




また奪った金品を溜めるコレクターとなっていた。





品々を眺めることがバスターにとって至福の時だった。







バスターは、クラーケンの頭を優しく撫でる。










「クラーケン。お前には感謝しているよ。魔王様に与えられこの海で活躍で来ている。」






バスターに撫でられ、クラーケンは目を細める。







バスターは、海域を治める為に魔王からペットの1匹であるクラーケンを頂いた。





クラーケンを操り、バスターはずっと生きてきた。





クラーケンは、バスターに懐いていた。





クラーケンは、足を動かし先でクラーケンの腕に触れる。








「よしよし。お前はいい子だよ。出来る子だよ。」






バスターは、クラーケンの足を撫でる。





再びクラーケンは、巨大な目を一層細める。









「あのエクスプローラー号とか言った船は、今までで一番巨大な奴だ。あの大物を落とせばきっと素敵なお宝がたくさん手に入る。それに沈めれば、我らの存在がもっと大きくなるぞ…」







バスターは、海の先を見つめる。








「どうせあの船は、ここを通らなければ王都に辿り着くことも出来ない。進めない。今度こそ確実に沈めてやる。」






バスターの腕から鋭い刃が出る。








「あの漁師にも邪魔をさせない。ここは我らの棲家だ。クラーケン、お前も傷ついた。回復させよう。」





バスターは、クラーケンと共に渦の中へと消えて行った…








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