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異世界で《毒使いアサシン》となり、冒険して生きます  作者: 金城凄
第5章 波乱のウォーターメロン水域…  ‐Raging watermelon waters-
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第6話 追跡…

 ミポーは、ケイトが死んだ闘技場に漂っていた毒の匂いに覚えがあった。




が、何だったのか思い出せずにいた。





ミポーは、報告の為、魔王の住む島に戻っていた。




島の中央に位置する巨大な城に向かうミポー。





ミポーは、恐る恐る魔王の部屋の扉を叩く。







(魔王様に会うのは怖い。緊張するプ。行きたくないブ…)







ミポーから笑みが消えていた。






毎回、魔王の部屋に入る時、体の震えが止まらない。






ミポーは、扉をゆっくり開けて入る。







「し、失礼します。」






ミポーの体から汗が噴き出していた。





ベトベトした脂ぎった汗を流していた。







中央に魔王が座る豪華な黒い椅子があった。





いつもだとそこに魔王が居た。





が、今日は居なかった。






代わりに椅子の脇に1人の男が居た。






黒い甲冑に赤い鬼の面を被った男だった。






腰に巨大な剣を腰に差していた。







「ゾル将軍…」







ミポーは、ゾルと呼んだ男をじっと見ていた。








「戻るのが遅いぞ、豚め!」





ミポーは、ゾルに厳しい言葉をぶつけられた。








「そ、そんなこと言っても直ぐに戻れないブー!ゾル将軍。」








ミポーは、頬を膨らませてゾルに怒る。





ミポーは、正直ゾルが好きではなかった。





魔王に頼まれた依頼や報告の時に必ずゾルが居た。






魔王の右腕で実力のあるゾル。






どんな者に対しても厳しくキツイ言葉を吐く。






ミポーは、毎回馬鹿にされていて気に入らなかった。







「魔王様は何処?ケイトの報告を…」







ミポーは、ゾルに魔王の居場所を聞こうとする。








「もういい。魔王様は今席を外している。代わりに魔王様からの言葉をお前に伝えろと言われている。」








ゾルは、ミポーを睨み近づく。









「な、何だプー…」








ゾルの殺気立った気配を感じ取るミポー。







ゾルは、ミポーの前で立ち止まる。









「ゼノンやケイト。魔王軍の手下が死んだのは異常な事態。今後の計画に支障をきたす可能性があると魔王様は懸念している。この世界にゼノンとケイトを倒す手練れを抹殺しろと命令だ。不安要素は即排除。それが魔王様のご意志だ。」







ゾルは、ケイトに言う。







「わ、私が抹殺?どんな奴かわからないのに?倒した者の手掛かりとかないの?」







ミポーは、しかめっ面をしてゾルを見る。








すると、ゾルは腰の剣を抜く。






ビュン








「ブフッ!!」







黒く透き通った剣先がミポーの顔の前に突き付けられる。









「そんな事わかるわけないだろうが!それを調べるのがお前の仕事だ!!お前こそ何か手掛かりがないのか?」







ゾルは、怒りながらミポーに剣を突きつけていく。







「あ、あ、ま、待って。怖い。や、止めて…」







ミポーは、ゾルの剣に怯え次第に下がっていく。








「ケイトが殺された闘技場で毒の匂いがした。相手は、毒を使う者だブー!」








ミポーは、怯えながらゾルに言う。







「その証拠はあるのか?毒を使う者?ゼノンやケイトがそんな者に簡単に倒されるはずはない。何を寝ぼけたことを言っている!!」







ゾルは、剣を上段に振り上げる。







「ま、待って。す、直ぐに行くから。直ぐに魔王様の脅威になる者を倒してくるから!!」








ミポーは、泣きそうな顔でゾルを見る。









「…ふん。とっとと調べに行け。そしてゼノン達を倒した奴を倒せ。それまで魔王様は帰ってくるなと伝えろと言っていたぞ。」








ゾルは、剣を鞘に納める。






そして、静かに部屋から出て行った。






それから数分が過ぎた。





ミポーは、魔王の城から出ていた。





ミポーは、島の海岸に向かう。







ミポーの顔は暗かった。









「まずい。このままでは私が魔王様に殺されてしまう。ゼノン様達を倒した者を我が手で。手掛かりは、闘技場の匂い。もう一度よく嗅いでその匂いを追いかけて行く。それしか手掛かりがないブ。」










ミポーの全身が急に大きくなる。








ミポーは、前の手を地面に付ける。






するとミポーの体が赤黒い色に染まる。







人型から4足歩行の豚に変わった。








「闘技場に向かうブ!」









ミポーは、歩き出した。







足を速く動かし海を渡る。






ミポーは、魔王の命でゼノン達を倒した者を探しに行った。







ミポーは、倒した冒険者がまだ勇都だとはわからなかった。







そして、勇都は、ミポーに追われることになるとはまだ知る由もない…







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