表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

一話完結小説

兄「読書家になるわ」

作者: ケイ

16作目です

兄「俺、読書家になる」


妹「ふーん、何に影響されたの」


兄「成功者は読書家が多いんだ。読者は成功の鍵だ」


妹「まあ、そうだね。でも兄さん本なんて読めるの」


兄「バカにするなよ、本くらい読めるわ」


兄「今日から一日一冊読む。そしたら年間365冊。これだけ読めば一年後俺はたくさんの知識を身につけている」


妹「一日一冊か」


妹(はっきり言って兄さんには無理だと思うけど、面白そうだからやらせてみるか)


妹「頑張れば」


兄「おう、さっそく書店で本買ってくるわ」



~数時間後~


兄「ただいま」


妹「お帰り、いい本有った」


兄「何も買っていない」


妹「気に入るの無かったの」


兄「いや、興味がある本は何冊かあったんだが、一冊1500円って高すぎるだろ」


妹「あー」


兄「なんで一冊1500円もするんだ、牛丼3杯は食えるぞ」


妹「兄さんの本の価値は1500円もないの」


兄「ない」


妹「読書家にはあるまじきことをさらっと言ってしまったよ」


妹「でも、いきなり1500円くらいの本を買うのは勇気がいるよね。図書館に行けば、無料で本を借りられるからいいんじゃない」


兄「それだ、さっそく行ってくるわ」



~数時間後~


兄「ただいま」


妹「お帰り、いい本有った」


兄「ああ、何冊か借りてきた」


妹「見せて」


妹「…なんか難しく分厚い本だね」


兄「こういう本はいかにも知識を身につけられるからな」


妹「ふーん、じゃあさっそく読んでみれば」


兄「おお」



~10分後~


兄「ダメだ。難しすぎて全然分かんねー。しかもページが多すぎ」


妹「やっぱりこうなったか、いきなりハードル上げ過ぎなんだよ。野球経験ゼロの素人がメジャーリーグに挑戦するようなものだよ」


兄「いけると思ったんだがなあ」


妹「兄さんには漫画がいいと思うけど」


兄「バカ野郎漫画で何が学べるんだよ」


妹「兄さんがいつも読んでいるような漫画じゃなくて、学習漫画のことだよ。これならパパっと読めるでしょ」


兄「まあ、確かに。どんなものがあるんだ」


妹「日本の歴史とか、化学とか」


兄「歴史も化学も興味ないからなあ」


妹「心理学を取り扱った漫画とか」


兄「何、心理学だと。いいなあその漫画読むわ」


妹「なんで」


兄「女にモテるため」


妹「…あ、そう」



~数日後~


兄「よし、さっそく身につけた心理学で女の子をナンパしてくるわ」


妹「行ってらっしゃい」


どうにでもなれ



~数時間後~


兄「ただいあ」


妹「お帰り、どうだった」


兄「誰一人OKしてくれなかったうえに「すみません、あなた全然私の好みじゃないので」って言われた」


妹「あーあ、いくら心理学を学んでもモテない奴はモテないか」


兄「どうしたらモテると思う」


妹「整形じゃない」


兄「そうか。…よし、整形するための金を稼ぐために本をたくさん読もう」


妹「うわ、ループした」



(終わり)

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ