表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
さくらいろの世界  作者: 夢空 かなた
2/2

ざんこく


ぼっーと、空を見上げていつもの場所で親友の未来を待っている。

丁度、未来がやってきた。


「おはよー!椿っ!ちょっと待ったかな?」

「ううん。今きたところだよ!」


私達はいつもように学校へ向かった。

未来は私と真逆で人から愛され、いつも笑顔を絶やさない。私はそんな彼女が大好きで、唯一の心の支えだった。

彼女から「椿が一番の親友だよ」って言われた事は絶対に忘れないと思う。

未来との出会いは、1週間前の高校の入学式。私が通学中に迷子になったのを助けてくれたのがきっかけだ。私は暗い方だし、誰からも話しかけてくれなかったけど、彼女だけが違った。

私は心を開いていき、お昼も登下校もいつも一緒の大親友になった。



ある日、私は一緒に帰ろうと誘いに未来を探していた。

校舎中を探していようやく、理科室の中に未来がいることに気がついた。

「あっ。未来いたーっ!探し……。」

私は言葉を失った。そこには未来じゃない、未来がいたからだ。

それは人の悪口を言っている鬼のような姿。

周りには、同じクラスの女子たちがいる。


「マジ、あいつ無理。くっつきすぎてウザイし。関わらなければよかったわ」


「てか、未来ー。なんであんな静かな子と仲良くしたの?」


「だって、あいつ友達いなそーだし、パシリにしよーって思ったんだよ」


周りの女子と未来が一緒になって笑っている。

こんなの本当の未来じゃない。

止めなきゃ。

そう思った私は体に勝手に動いていた。


「未来!こんなところで、何してるの!!」


「なにって、誰かさんの悪口だけど?悪い?」


私が来たことに周りの女子はびっくりしてたけど、未来は平然と私を馬鹿にしたような顔で見ていた。


「あのねぇ。もうハッキリ言うけど、今の誰かさんっての。お前だから。いままでずーっと猫被っていい子ずらしてたけど、もう無理だわ。」


そんな。嘘だ…。嘘っ。


「だって、未来は…。未来は…っ…。私の事一番の親友って言ってくれたじゃない…。」


「え?まさか。本気にしてんの?笑わせてくれるわ。嘘に決まってんじゃん。」


「………。」


私は目に沢山の涙でぐしゃぐしゃになりながら、理科室から走り去って校門へ出た。

ずっと、信じていた。

たった2週間だけど、私には親友って呼べる仲間が出来て、行きたくなかった学校が楽しみになった。

なのに…。嘘なのね。

あの笑顔も。あの言葉も。全部。


つらい。


この暗闇のどん底から助けて欲しい。

誰からも必要とされず、もう私の居場所なんてこの世にない。

誰かっ。誰かっ。


「たすけ…て…」

私の居場所が欲しいの。

コメントとか、くれると嬉しいです(´˘`*)

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ