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ピンクカプセルが紡ぐ未来  作者: つきや
Pink Capsule Universe 05:最終章

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27/30

PCU-05-02 再会

 世界は、ふたつに分かれていた。


【愛の国(旧男性国家連盟)】と、【新たなる黎明(女性国家機構)】。


 数百年以上の時を経て、初めての「国交再開」に向けた第一歩。

 場所は、中立地帯に設けられた真っ白な大広間。

 左右から、それぞれの代表団が歩いてくる。


 革靴の音。

 ヒールの音。

 乾いた床に、異なるリズムがぶつかり、緊張を煽る。


 男たちは、無意識に拳を握りしめていた。

 かつて、彼らは捨てられた。

 愛されたかった。

 助けてほしかった。

 だけど、置き去りにされた。

 あの日の絶望を、忘れていなかった。


 女たちは、静かに彼らを見つめていた。

 かつて、彼女たちは耐え続けた。

 尊厳を踏みにじられ、命を使い捨てられ、それでも声を上げれば「自己犠牲が当然」と笑われた。

 だから立ち去った。

 守るために。

 自分自身を、未来を。


 言葉ひとつ発せられないまま、

 代表たちは中央の円卓を挟んで対峙した。


 目の前にいるのは、「知らない存在」。

 だけど、心の奥底では、

 誰もが知っていた。


「……初めまして」

 女性側の代表が、低く静かに口を開いた。


 男たちは身構える。

 反射的に、防衛本能が走る。


 だがその代表は、続けた。


「あなたたちを、忘れたことはありません」


 一瞬、空気が震えた。


 戸惑い。疑い。怒り。希望。


 さまざまな感情が渦巻く中、

 今度は男性側の代表が、小さく、

 本当に小さく笑った。


「――なら、いいさ」


 それが、数千年越しの「再会」の最初の言葉だった。






 ピンクカプセルが紡ぐ未来 完結

ここまでお読みいただき、ありがとうございました!


明日からは、第一章の番外編を順次3つお届けします!

よろしくお願いします!

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