再臨
啓示すらも、韻を踏むのだろうか
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「おい、止まれ」
Ⅰ号戦車に乗った車長に従い、操縦手は侵攻を停止する。
「あれ、人だよな? いや、熊?」
車長は首をかしげながらそう言い、100m先を指す。
「このあたりに熊皮を着る蛮族でも住んでるんだろ」
操縦手はそう言って目線を車長に送る。
「そうだな、とにかく捕虜に……って!? おい! あいつ! こっちに走っ―――」
1940年 未確認生物がドイツ軍、及び撤退中の英仏軍を急襲、両軍壊滅的被害
1942年 米太平洋艦隊が別個体の未確認生物によりその全てを損失
国連は第二次世界大戦で確認された二体の「未確認の生物」を「EAO(Extraterrestrial Anomalous life Objects)」と呼称
その存在の情報統制と研究が始動する。
1952年 3体目となるEAOが上海で出現 国連軍がそれを撃滅
中国政府の思惑によりEAOの存在は世界に公にされた。
1953年 アメリカでEAOの体内から謎の量子を放出している研究結果を公開 米政府はこの粒子を総称して「EAO粒子」と命名
EAOは量子を含有し、支配していると言う仮説が広まる。
1972年 国連は南極大陸への一般上陸を恒久的に停止
1982年 EAOが人類が生んだ最悪の兵器を超越
人類はEAOを軸とした対立を加熱させていき、時は流れていった―――
そして現在
これはこの未来無き世界の一人、開原瞳の物語
前まであったやつをプロローグに改変しました。
三代目です。