『異次元という実存の在り処を、偲ぶ』・・・『死辺詩編の氷の詩集』から
『異次元という実存の在り処を、偲ぶ』・・・『死辺詩編の氷の詩集』から
㈠
何かを思うことは、何かを傷つけ、何かを無くすことなのだろうか。
何かを思うことは、史上の極意を、後人に伝達することかもしれない。
何かを思うことは、本当のことを隠して、依拠し、信じることだろうか。
何かを思うことは、異次元という実存の在り処を、偲ぶことかもしれない。
㈡
階段を上がって行くさ、天の頂点まで行けば、また、違った景色が見えるだろう。
それにしても、異次元は、本質的に、我々を迷妄へと誘うことが多い。
それでも、タイトル=賞、を取って、平凡な日常を送ることは出来まい。
本質的な幸せは、偶然や権威ではなく、幸せの価値を知っているかどうかだ。
㈢
傷付いた人生を送ってきた人は、日常のほんの些細な幸せを感じることができる。
異次元という実存の在り処を、偲ぶ、他方で、目の前の、平凡な幸せに、頭を下げていたい。