〇新学期。(空気って読むべきものだよね)(3)
1組の生徒の方からは、
「なんで全クラスが集まっているんだよ、俺らだけでいいじゃないか、もったいない」
とか呟きが聞こえてくる。
普通なら、1組に威圧されると他のクラスの生徒たちはしゅんとするんだけど、今回は「何言ってんだ」って感じ。まあ、そうだよね。
そしてS級探索者が大講義室に入ってくると、さらにさらに大講義室がどよめいた。
その講師の美しさに生徒たちが一斉に息を呑んだ。
オレといえば、「そういえば、何者かをきいてなかったわ」と感じていた。
そして、となりのルリアナ嬢が両手で口元を抑えて呟いた。
「S級探索者、【護り手】のターニア様、ターニア様が講師だなんて…」
校長先生とかわって、ターニアが大講義室の大講義室の教壇にたった。
「校長から紹介のあったとおり、王都冒険者組合から派遣された【森人】ターニアと申します。
生徒の皆さんの中にはご存じのかたもいるかもしれません。
私は、【人間】と【森人】とを繋ぐ役割として、王都冒険者組合に所属し、多くの課題を解決していく役割を担っています。
そして、私は【人間】の若者たちには、多くの可能性が秘められているものと思っています。
今回、王立学園からの依頼に対し、これから伸びていく年代の生徒たちを対象に、私の話を聞いてもらえたらと思います。」
すると、ターニアは教壇を降りて、つかつかとこちらの方へ向かってきた。
隣のルリアナ嬢が固まっている。
「ルリアナ殿、久しぶりですね。これから、私が魔法学を担当します。よろしくね。」
「ご無沙汰しております、ターニア様。なにとぞよろしくお願いします。」
【護り手】ターニアがルシアナ嬢に語り掛け、ルシアナがそれに答える。
商家ボルエール家の権勢を改めて生徒たちが実感した…が…
「ルリアナ殿、くれぐれも、くれぐれも、セージ様に不自由のないように配慮してくださいね。セージ様は、いかなる余人にも代えがたい方なのですから。」




