〇夏季休暇なんだから遊ぼうぜ。(レベリングって楽しいよね)(6)
小さな柵を飛び越え、【森人】のいる茅に突っ込むと、4匹の【小鬼】が混乱して立ち竦んでいた。
「火よ、炎となり敵を燃やせ。」
【小鬼】に向けて伸ばしたオレの手から、炎が巻き起こる。【小鬼】たちはパニックになり、茅から飛び出していく。
オレは、意識朦朧としている【森人】の女を無理やり右肩に乗せ、【小鬼】の集落から離脱。
そこへ、ウィッキー君からの強烈な【威圧】で…
『グギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャ!!!』
『グギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャ!!!』
『グギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャ!!!』
『グギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャ!!!』
『グギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャ!!!』
【小鬼】たちは、こちらの方向以外の四方八方にバラバラになって、駆け出していった。
一段落してみると、楽勝だったけれど…
やっぱりパニくってしまうと、本当にどうしようもない状況に陥るのだなあと、【小鬼】たちをみて、何となく思ってしまった。
逆にいうと、勝負事において、相手を混乱させるってとっても重要なのだね。
☆
夜。
通常と異なり、【小鬼】の集落を襲撃したオレたちにとっては、現在一番怖いのは【小鬼】たちに発見され、集団で攻撃されることである。
そう考えると、夜の森というのは、身を隠すのに適した環境である。
ちなみに、通常だと、夜型の【魔獣】たちと遭遇する可能性が高くなることから、森での野営は非常に危険である。
「まあ、オレたちの場合、何せ【地神】様がいらっしゃいますから。」
『こういうときだけ、持ち上げるんだねえ…』
「この絶体絶命のピンチは、ほかの誰でもない、森に詳しい【地神】と自称する、この手長猿の存在のようだ。」
『・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・、そして、そこでおとすのかあああああ』




