〇夏季休暇なんだから遊ぼうぜ。(レベリングって楽しいよね)(3)
【小鬼】
【魔獣】の中でも顕著に群れで行動するタイプ。身長は約1m、2足歩行で木の槍や棍棒を持つ。
一匹一匹は、【魔獣】の中でも戦闘力は弱い部類となるものの、一定の知能があり、群れで行動することから、非常に危険である。
たとえば、体長2mにもなる【剣狼】といった【大樹海】でも上位の【魔獣】でさえ、場合によっては、数十匹単位の【小鬼】に狩られてしまうことがある。
尾根から谷合を除くと、そこには【小鬼】の集落があった。竪穴式住居のような茅の固まりが20個。
視認できるだけ、83匹。
『これは、楽に100匹を超える群れであるな…、ん、あるじどの…』
ウィッキー君の指さしした先を見る。集落の外れの方にある茅の固まり。
足がのぞいてみえる…、あれは…、人ですね。
普通に考えれば、人は助けるべきだ。
でも、自分の命を懸けてまでやることじゃない。ましてここは【大樹海】の中だ。
では、自分の命をあまり懸けずとも、助けることができる可能性がある場合はどうだろう?
「ウィッキー君、調べてきてもらえるかなあ…、特にどれだけの人が捕らえられているかが知りたい。」
『了解なのだ、あるじどのー。』
こくんと頷いて、手長猿は谷合に向かい駆けていった。
何かかっこいいぞ、ウィッキー君。
☆
尾根筋で息をひそめていると、ウィッキー君が帰ってきた。
『どうにも、【森人】の女が一人だけ捕らえられているようだ』
「…、それっていわゆる〇辱系?」
『凌〇系ってのが何か分からないけれど、眠らされて動けないようにされているのだ。正直、一刻を争う状況かも…。で、あるじどの、どうするのだ?』
「うん、もうちょっと近寄ってから魔法をぶっ放す。」




