〇クラス委員長は美少女、テンプレなのに現実だとテレる(3)
ルリアナが少し上目づかいでオレの方を見つめる。
健全な青少年としては、当然、ここで心臓が破裂するに違いない。
しかし、【並列思考】のスキルを持つオレにとっては、その状況すら客観的に把握することができる!(というか、当たり前か…)
「セージ君、大変だったね。そ、その…、大丈夫?」
「あ、うん、大丈夫。」
「ええと…、それならよかった…。セージ君は、いつものんびりしているけど、|たまに≪・・・≫すごく冷静でしっかりした人になるから、【大樹海】で迷っても、あきらめないって思ってたんだ…」
「ルリアナさん、オレのこと、心配してくれていたの?本当にごめんね、ありがとう。」
あ、ルリアナが固まった。カチンコチンに。
直球で感謝の言葉を口にするのは、誠二のときに培った習慣である。
大事なことは、きちんと伝えないといけないってのは、オレのポリシーの一つなのだ。
が…
うん、やっぱり自分のクラスメイトが危ない目にあったから、ちょっと見かねて声をかけたら、思いのほか、ちょっとウワムキ目線の答えが返ってきたって感じだろうか。
これまでのセージなら、絶対云わない。
やべえ、黙っておこう。
時すでに遅し。ルリアナは硬直したままである。
しかし、幸いなことに、周囲はそのことに気が付いていない。
特に1組、2組の男子連中がこの光景を目の当たりにしたら、今度から、オレ、本当にイジメられちゃいそう。
まあ、今、ロビーにいるのは4組の子たちだけなのだけど。
ウィッキー君が愛らしさを周囲に振りまいているせいである。
(しかし、ウィッキー君、男子たちもお前とスキンシップをしてみたいって感じだぞ、いいのか?)
あ、少しウィッキー君が固まった…
ところで、こういうときって、これ以上、女の子とどんな話するの?
したことないから、分かんないや。
「ほい、それでは4組は集合してくれーーー」
先生からの集合の掛け声で、オレとルリアナの微妙かつ硬直した時間を解消することになった。
あと、ウィッキー君がクラスのアイドルになるのも、時間の問題だな。
そのくらいの役には立ってもらわないとね。仮にも【地神】なんだし。




