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幼女エルフと始める異世界生活  作者: 朝倉翔
第4章
62/199

旭はヒロインを説得する

ヤンデレヒロイン3人に拘束されてしまった旭。

この事態にどう対応するのか。

「それで……パパ?この美人な女性は誰なの……?」


【狂愛ノ束縛】で雁字搦めに拘束されている俺を見上げながら、レーナは尋ねてきた。

 うんうん。目からは光が消えているけど、そんなレーナも可愛いねぇ。

 他の2人もヤンデレ状態になっているが……俺にその視線を向けても喜ばせるだけだぞ?

 しかし、拘束されたままでは話が進まないので、一応説明することにする。

 ……今の状態じゃ言葉では理解しても、頭で理解できないと思うけどね。


「あー……この女性はだな。レーナ達3人も知っている人だぞ〜多分」


「お兄ちゃん……多分って何?……私達は真剣に聞いているんだよ……?はぐらかさないで答えてッ!」


 ……うん。その反応が返ってくるのは分かってた。

 というか、今のは俺の発言がいけなかったな。

 リーアが怒ってしまった。

 嫉妬を全開にしているリーアも可愛いんだけどねぇ。


「今の3人に言っても素直に信じてもらえるかはわからないが……この女性は【叡智のサポート】だよ。3時間前にいきなり顕現したんだ。いやー、俺もびっくりしたよ。叡智さんがこんなに美人だったとは」


「……旭さん。いくら【叡智のサポート】に自我があるとはいえども……固有スキルが受肉するわけがないでしょう?……私達が大人しくしている間に本当のことを話してもらえますか……?」


 ルミアでさえ俺の言葉が信じられないみたいだ。

 3人による拘束が強まるのを感じる。

 早く本当のことを話してほしい、私達だけを愛してほしい。

 そんな想いが【狂愛ノ束縛】から伝わってくる。

 本当にこの3人から強く深く愛されているんだなぁと実感する。

 俺は苦笑しつつ、レーナ達3人を見つめる。

 この3人に俺からも愛を与えたい。

 俺は浮気なんかしないと……叡智さんは加わったが、3人を平等に愛せるんだと……。

 そのことを3人に教えなければ。


「本当のことなんだけどね。まぁ……うん。こうなることは分かってた。さて……と。レーナ、リーア、ルミア。落ち着くためにもこれから寝室に行こうか。その状態で抱くことは……滅多にないだろうからいつもよりも燃えそうだ」


 そう言って俺は【色欲魔人】と【紅き鎧】を発動させる。

 それと同時に【狂愛ノ束縛】から抜け出す瞬間に【時間遅延】を使用する。

 俺に対してのみ神霊魔法級の威力を発揮する【狂愛ノ束縛】だが、抜け出せないというわけではない。

 3人が受けきれないほどの強い想いを流し込むことで、その拘束は解除される。

 ……ちなみにこのことを3人はまだ知らない。

 今もかなり驚愕しているしな。

 それを露見しないようにするのが一瞬の【時間遅延】の使用なんだけどさ。


「「「……【狂愛ノ束縛】から抜け出した!?」」」


「さーてと……3人にはこれから俺の強い愛情をしっかり刻み込んでもらうからな?……おっと。【狂愛】は解除しないでくれよ?その状態で抱きたいんだ。……【魔力分身×3】。さぁ、俺達の寝室に行くとしよう」


「「「……ひゃあ!?」」」


 俺は【魔力分身】を使い、それぞれをお姫様抱っこする。

 もちろん意識は本体に統一している。

 レーナの柔らかく水を弾くような肌の感触。

 リーアの褐色で他の娘より数温高い肌の感触。

 ルミアの豊満な胸といい感じにムッチリしている肌の感触。

 それぞれの感触を1つの意識で感じながら、俺は寝室に向かう。


「叡智さん、すまない。()()()()3()()()()()()()()()()()。長丁場になりそうだから、終わった頃にまた再顕現してもらってもいいか?」


[……まぁ、今回の件は私が原因なのもありますからね。無事に説得できたら、今度は私も混ぜてくださいね……?]


 叡智さんは顔を真っ赤にしてそんな可愛いことを言ってきた。

 ……まったく。

 俺の女達は誘惑ばかりしてきて……。

 そんなこと言わなくても混ぜるに決まっているだろう!


[……ふふ。楽しみにしていますね、M()y() M()a()s()t()e()r()?」


 ……心の声に反応されるとなんか恥ずかしくなるな。

 さて……念願の5Pを達成する為にも全力で3人を満足させないとな。

 俺は叡智さんに見守られながら、寝室へ入っていった。


 ▼


「……も、もうダメ……。……あんっ。……力がじぇんぜん入らなぃ……。……なんでパパはまだそんなに元気なのよぅ……」


「おかしいわ……【サキュバス】と【狂愛】……それに【嫉妬】まで使ったのに……。……んくっ。今日のお兄ちゃん……いつもより激しかった……」


「……んぅ。旭さん……いつもより大きくありませんでしたか……?それほどまでに興奮してくださったのでしょうか……。それは嬉しいのですが……身体に力が入りません……」


 寝室に入ってから5時間が過ぎた。

【狂愛】を全開にしていたレーナとリーア、ルミアの3人は、今はグッタリとベッドに寝そべっている。

 というよりかは、俺の行為が激し過ぎたようだ。

 ……やり過ぎたかなぁ?

 でも、その甲斐あってか3人は落ち着いたようにも見える。

 正直もっと時間がかかると思っていたんだけどね。


「おーい……大丈夫かー?後、今3人を介抱してるの叡智さんだからなー?」


 俺はベッドに腰掛けて3人を眺める。

 ベッド上では叡智さんが、ぐったりとしているレーナ達の身体を拭いていた。


[皆さん、大丈夫ですか?旭、落ち着かせる為と言っても限度があるでしょうに]


「いやいや、本気を出さなきゃ搾り取られるのは俺の方だから。叡智さんもそれは知っているでしょうに」


[それは……そうですが……]


 納得がいかないという表情をしながらも、3人の介抱を続ける叡智さん。

 そんな彼女を他の3人は目を見開いて見つめていた。


「……パパ、本当にこの女性が叡智さんなの……?」


[えぇ、レーナ。皆さん、この姿では初めましてですね。旭の固有スキル【叡智のサポート】です。今回の篠田伊吹姫の件について、旭をより正確にサポートする為に顕現しました。この姿の状態でも旭と同じ魔法を使用することはできるので戦力にはなるかと。……旭のことはマスターとしても、1人の男性としてもお慕い申し上げておりますが、貴女達の知らない女性ではないので悪しからず]


 レーナの質問に答えたのは叡智さんだった。

 挨拶をしたのはいいんだが……最後の一言は余計だったんじゃないか?

 先程レーナ達に知らない女扱いされたことを根に持っているらしい。

 全く誰に似たんだか。


[………………ジー]


 何か言いたそうに叡智さんが睨んできているような気もするが……気のせいだろう、うん。

 それにしても、俺と同じ魔法を使用できるとはね……。

 元は俺のスキルだから可能なのだろうか?

 リーアも俺と同じことを思っていたのか、叡智さんに手を上げて質問をしていた。


「……はいっ、叡智さんに質問。お兄ちゃんと同じ魔法を使えるのは……お兄ちゃんのスキルだからわかるとして、ステータスはどうなっているの?」


[ふむ……いい着眼点ですね。私がこの姿で顕現しているときは、旭の2/3のステータスがあると考えてください。旭のスキルですが、100%同じ能力だと、思考能力が低下してしまう……といった様々な制限がかかってしまうのです]


「……2/3でもかなり高いよね……?お兄ちゃん、これ……戦力的にはやばいことにならない?お兄ちゃんと叡智さんだけで全ての戦闘をこなせるってことになると思うんだけど……」


 リーアは震えた声で俺に問いかけてきた。

 ……それは俺も思っていたところである。

 俺の魔攻は10万を超えている。

 それの2/3なのだとしたら……それだけでも普通の人は太刀打ちできないだろう。


「……思ったのですが、人間の姿に顕現できるのならいつまでも「叡智さん」と呼ぶのはおかしいのでは?旭さん、何かいい名前を考えていたりしませんか?」


「…………あ」


 やばい……そういえば名前を考えないと言っていたのを忘れていた。

 どうする……?

 これ、絶対に呆れられるパターンじゃないか?


[……旭が私の新しい名前を考えるのを忘れていたのは前から気づいていますよ……?]


 そんなことを考えていたら、叡智さんに先手を打たれてしまった!

 レーナ達3人の視線が呆れたものに変わる。


「……パパ。流石にそれは酷いんじゃないかなぁ……。わたしも叡智さんって呼んでいたけど、あれって種族名で呼んでいるようなものだよ……?」


「お兄ちゃん。今からでも遅くはないから、新しい名前を考えてあげよう?流石に叡智さんのままじゃ可哀想だよ」


「……名前を考えるのが大変なら、私達も手伝ってあげますから。今日新しい名前を決めてしまいましょう?」


 ……グッ!

 そんな哀れな人間を見るような目で俺を見ないでくれ!

 というか、さっきまであんなに【狂愛】のオーラを出していたのに、なんで今はそんなに優しい視線を向けているんだ!?

 あれか……?叡智さんは認められたってことか!?

 もしそうなら普通に嬉しいけど!


「……じゃあ、今から名前を考えるからちょっと待ってくれ」


[旭……あまり無理しなくても大丈夫ですよ……?叡智さんのままでも問題はないですから]


 叡智さんはそんな風に言ってくれるが……そんな悲しそうな瞳を見せられて、やっぱりそのままでなんて言えるわけがないだろう!

 俺は戦闘を行うとき以上に頭の回転を早くしていく。

 どんな名前が最適だ……?

 叡智……叡智?

 そういえばギリシア語の叡智って……確か……。

 よし、この名前にしよう!


「……ソフィア。【叡智のサポート】の新しい名前はソフィアだ。俺の世界のギリシア語で叡智という意味を持つ。……ぴったりだと思うんだが……どうだ……?」


 俺は恐る恐る叡智さんの顔色を伺う。

 そこにあったのは……。


[…………グスッ。旭……いえ、愛しのマスター!素敵な名前をありがとうございます!!ソフィアの名前……喜んで承ります……!!!]


 叡智さんは大粒の涙を浮かべて微笑んでいた。

 よかった。俺の考えた名前は気に入ってもらえたようだ。

 叡智さん改めソフィアはレーナ達3人の慰められている。

 その光景はとても心温まるもので……。

 俺は無性に嬉しくなり、4人まとめて抱きしめる。


「これからは俺達5人で[ROY]だ!皆、これからもよろしく頼む!」


「「「[はい!!]」」」


 さて……ソフィアも仲間と認められたことだし……早速5人でするとしようか。

 時間ももう遅いからね。

 俺は分身を呼び出し、レーナ達を寝室へ運び出した。

 4人はこれから何するか理解したのか、顔を真っ赤にして俯いている。

 ただ……身体は正直だ。

 太ももに垂れる温かな水滴がそれを物語っている。

 さぁ、3回戦目の開戦だ!

 存分に愛してあげるとしようじゃないか!!

叡智さんの名前がソフィアに変わりました。

旭が作中で告げた通りギリシア語で叡智の意味があります。


次回の更新は3/17の予定です。

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