四話
僕は、戸惑う。
味方なんて出来ないと思っていたからだ。
今まで味方なんて、あの人だけだったから。
「.......。」
「返事は?」
「返事ですか。」
「そう、私の愛のプロポーズを受けての返事。」
「やめてください。本気にしますよ。」
彼女は、クスッと笑う。
「で?どうなの?」
「はい、考えた結果、お断りします。」
「おっとぉ!?」
彼女は、驚いて椅子から転げ落ちる。痛そうにお尻をさすっていた。
「あなたの理由もあなたのメリットもわからない。そんな協力関係、僕には恐ろしくて出来ません。」
「話すから!話すから!」
「別に話さなくても大丈夫です。最初から自分一人でするつもりでしたから。」
「......なんで?」
彼女は、椅子を立て直し、また上に立つ。
「僕は、いじめられている立場です。仲間になろうだなんて物好きいないですよ。」
彼女は、不満げな顔で僕の話を聞く。
「それに、一人だけなら誰も傷つかないから。」
僕がそう言うと彼女は、怒った顔で僕に倒れかかってきた。
彼女は、倒れた僕の襟元を掴み顔を近づける。
「結局変わって無いじゃん!!」
彼女の高い叫びをもろにくらう。
「結局!悲劇のヒロインから悲劇のヒーローになっただけじゃんか!そんなんで本当に逆襲なんて出来ると思ってるの!」
彼女は、立て続けに叫ぶ。
「結局!抗うだけで勝とうとしてないの!そんなのただの自己満足だよ!」
彼女の目には、涙が溢れ始める。
「変われよ!変わるんだったら、気持ちだけでも勝とうとしろよ!」
彼女は、僕の襟元から手を離した。
僕は、呆然としていた。
「私は、もう変わってるから。」
「.......ごめんなさい。」
「いいよ。」
少し、沈黙が流れる。
彼女が、大きく深呼吸をして、また話し始める。
「私に協力しなさい。負け犬根性叩き直してあげる。」
彼女は、僕に手を差し伸べる。
僕は、その手を強く掴んだ。
理由はわからない、彼女に対するメリットもわからない。
「分かりました。よろしくお願いします。」
でもいいか。
彼女の本気は、信用に値する。
「任せなさい。」
彼女は、笑顔でそう言った。
なんとか冒頭を書き終えられました。
やはり、恋愛経験ほぼ0だとラブコメって難しいと思いました。誰の恋愛話が聞きたいです。
虚しくなるけどね!