三話
「柚木 希」
僕の同級生であり、クラスメイトだ。
髪は、黒髪で腰まで伸びている。
目は、やや茶色がかっている。
スタイルも詳しくは分からないが、目視でもわかるほど大したコンプレックスのない人物だと思った。
柚木は、僕に椅子に座るように言った。
僕は、ゆっくりと腰かけた。
「取り巻きの貴方が何の用ですか?」
「酷い言われようだね。別にちーちゃんと仲が良いだけで。」
「用件を言ってください。」
「んーまぁとりあえず、あなたこれからどうする気なの?」
「どうするとは?」
「戦うの?それとも、また逃げるの?」
柚木は、意地悪そうな笑みを浮かべて僕に聞いた。
「..........。」
「一昨日まで、現状に対し何も抗わない悲劇バカの君が、昨日変わろうとしたからね。」
「......なんですか、悲劇バカって。」
「何もしないくせに、自分は可哀想だ、惨めだなんて悲劇のヒロインぶってるバカのことだよ。」
「.......。」
「まぁ、だった、なのかな?」
「.......何が言いたいんですか?」
「君は、一昨日までの悲劇バカなの?それとも、昨日の喜劇バカなの?」
僕は、深いため息をつく。
「少なくとも一昨日の僕ではないです。」
「じゃあ喜劇バカだね。」
「こんな劇、誰が喜ぶんですか?」
「この場合は、私だね。次が私の本題だよ。」
彼女は、椅子の上に立ち上がる。僕の1.5倍程ある身長を見せつけながら言った。
「私と協力して、あの三人、潰さない?」
彼女は、満面の笑みでそう言った。