明澄
見てね
ズゴゴゴゴゴゴゴゴゴ...
いつからかは、分からないが。
彼からは、漫画のワンシーンの背景にあるように、
『威圧』を感じるようになった。
いくら物知りな僕でも、彼の生態については浅い。
昨日たくさん食べたのか、朝の捕食活動には行かなかった。
まあ、昨日あんな大物を食べたら数日は持つか。
そういえば、〝なぜ僕が彼から捕食されないのか?”
と思う人が、何人かいるでだろう。
ここで覚えといてほしいのだが、
彼は自身を助けてくれたものには絶対に捕食しないと決めているらしく。
僕は、彼を助けたため捕食されない。
それどころか、好かれている。
多分、僕の良くない性格の一つである、
『お人よし過ぎる性格』のため、
気づかないうちに、彼に尽くしているのかもしれない。
振り返ってみると、思い当たることがいくつかある。
(彼の屋敷に招待されたときに、掃除してあげたり。彼に麦わら帽子をかってあげたり...)
気づかないうちに、何でもやっているような気がする。
だからか、人からうざがられたりする。
そのため、友達が少ない。少ないというよりも、一人もいない
学校には必ず一人はいる、ボッチになってしまった。
7:07。そろそろ彼が起きてくるところなのだが...
僕は、時計を見た。
7:08...7:09...7:10...
「あr」
「おっはよー!!!!今日も( `・∀・´)ノヨロシク」
「...あ、おはよう..ございます」
朝からハイテンションでいい人?だが、今明らか言葉ではない言葉をはっしていた。
「あれれれ~?元気ないね。具合でも悪いの?」
「いえ、いつも通り大丈夫です」
彼は、心配そうな顔から、いつもどうりの顔に戻り。
「そう?なんかあったらいつでも相談してもいいんだからね?」
「ありがとうございます」
「それと、年が離れているからって、敬語じゃなくて良いからね」
「はい、分かりました」
だめだこりゃ。
と微笑みながら彼は言った。
7:30、僕達は学校なので家を出た。
僕達っていうのは、僕と彼だ。
彼は帽子を被って黒い制服に白い手袋をしている。
校内では、すでに「変わった人が転校してきた!」だなんて、
学校の掲示板に新聞部が書いた新聞が貼られ、
ザワザワと噂がたっている。
会う人会う人に色んな質問を投げかけられ、
もうすぐで、レパートリーが尽きそうなのが今一番心配なことだ。
でも、いつも思うがあの20分間どうやって、全ての身支度を整えているのかが気になる。
これもまた吸血鬼だからなのかもしれない。
いつも同じ道で通っていると新聞部の取材陣とかくれんぼと、鬼ごっこを学校につくまで、永遠と繰り返さないといけなくなるため、
休みの日に調べた普段とは、反対の道で通っているが、
正解だったようで、いつも十数人で、録音機やら、カメラやら持っている集団は、360度どこをみても、いなかった。
いや、前方ではなにやら運動部ではありえないスピードでこちらに向かっているものが見えた。
人だ。
それに、制服をきた男女十数人...片手には、録音機やらカメラやら機会を持ってるのが多々見える...
「いたぞおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!全員掛かれえええええ!!!!!」
「どんだけ必死なんだよおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!!逃げましょう!」
そう僕が彼の腕を引っ張る。
そして、彼自身には、起ってはいけないことが、起こってしまった。
「あ、帽子が...」
「へ?」
僕が腕を引っ張ったとたん、彼の帽子が取れて、
僕が、彼の方に振り向いたときには...
あぢいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!
彼の頭が燃え上がった。
「ああ!帽子!帽子ー!」
そして彼は、僕がすぐに帽子を被らせ奇跡的に一命を取り止め、
僕はその場を“手品です”と上手く丸めたが、彼の視線からは、
ズゴゴゴゴゴゴゴゴゴ...
と、特別強力な殺気を感じた。
はい、すいません長くなってしまいました。
まあ次回で最終回ですかね。
ということで、
Twitterのリツイートありがとうございます。
では、また次回お会いしましょう。
お楽しみに