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ゼノスフィード・オンライン  作者: 光喜
第2章 ドレスザード神国
40/85

第15話 聖戦3

  ――― シルフ ――


 あはははは!

 流石はボクのご主人様だね!

 想像の斜め上をいってくれたよ!


 妹ちゃんにペットに魔王サマ。どれも神国を滅ぼしうる実力者。それを温存して何をするかと思えば。まさかゴーレムの軍勢とはねぇ。いやはや、ホント、飽きさせない。

 何か準備していたのは知ってたけど……うんうん、見ないで正解だった。


 ご主人様が言うにはボクの能力は《アース》のモニタールームに似ているらしい。世界中に風という監視カメラはあれども、それを確認するための目は一つしかない点が……といっていたが正直、よく分からなかった。ご主人様のドヤ顔がウザいから、そればかり気にかかってしまったのだ。要は見ないフリをしようと思えば幾らでも出来るってコト。


「……竜石何個使ったんだ。百体はいるぞ、ゴーレム」

「……ははは、はは……あんな数のゴーレム……どうしたらいいんだ……」

「は? お前らしくないな。所詮、ゴーレムだろう」

「……お前は見てないのか……あのゴーレムはな……普通じゃないんだ……」


 慌てふためく騎士にキースが檄を飛ばす。


「楯持ちのゴーレムさえ倒れた! 魔法が当たれば倒す事は出来る!」


 火魔法使いも戦列に復帰し、《魔力》切れ寸前の身体で魔法を放つ。

 一瞬、キースが何かを言いかけるが、ゴーレムの動きを見て口を閉ざす。

 迫りくる脅威に対して冷静に対処出来る人は少ない。魔法使いは半ば恐慌状態で、最も得意な魔法を詠唱破棄で放っていた。

 有効打を与えるなら詠唱を、とキースは考えたのだろうが、質より量で攻める事を選んだようだ。

 判断が早いね。それが正解。

 正解を選んでも報われるとは限らないんだけど。


「……なんなんですかね、あれは……ゴーレムの動きじゃないですよ……」


 副団長が弱音を吐いた。

 ゴーレムは鈍重だというのが常識である。

 だと言うのにゴーレムの軍勢は拳闘士も真っ青の速度で走っている。狙いを絞らせないように散開しているが、壁が迫って来るような圧迫感があった。


「……どこまでも常識外れだ、オウリ。だが、泣き言をいっている暇はない。副団長、お前も魔法を撃て。私も攻撃する」

「指揮は?」

「どうせ乱戦になれば指揮も出来ない。今のうちに数を減らさなくては」

「……そうですね。減らす、か。チクショウ。何が悪かった」

「……バカルートめ。早く戻ってこい」

「…………はは、あの能天気な声が今は恋しいですね」


 キースはゴーレムを減らす、といった。乱戦は避けられないと考えているのだ。

 逆境でも平然と構えていられるのがいい指揮官だ。しかし、なまじ先行きが読めるだけにキースと副団長の顔は暗かった。脳筋に団長が務まるのかと思っていたが、二人の愚痴を聞いていると、ルートは案外団長に相応しい人物なのかも知れない。


「……当たれ! 当たれよっ! ダメだろ、避けちゃ! ゴーレムなんだからッ!」

「……私は悪い夢を見てるいるのか。一体、何種類のアーツを使っている……」

「だぁぁぁ! 惜しいっ!」

「よく見ろ、アホぅ。見切られてんだ!」

「ありえねぇよ! ゴーレムだろ!」

「ゴーレムだからだ!」

「はァ!? なに!? なんなの? ワケ分かんねぇよ、もう!!!」

「なら、ぶっ放せ! 考えるな!」


 口々に叫びながら騎士が魔法を放っていた。

 無駄口を叩いている暇があれば、魔法を放つべきだろう。しかし、戦場ではこういう会話も必要らしい。駆け出しの神官の《沈静(ピュリファイ)》程度には精神が安定する。


 ボクは目を閉ざすと、風に意識を乗せる。

 瞼の裏に戦場の光景が次々に映し出される。ご主人様がモニタールームといった能力だ。


 ――あるゴーレムは《ファイアボール》を《ゲイルセイル》で吹き飛ばしていた。


 並みの剣士なら《ファイアボール》を爆発させ、爆風に巻き込まれてしまっていただろう。しかし、ゴーレムは突風を加減し、軌道だけ変えて見せた。更にゴーレムは避けるだけでは飽き足らず、《ファイアボール》を背後で爆発させると、爆風を推進力へ転化させていた。

 普通、考え付いてもやらない。


 ――あるゴーレムは《ロックランス》を《廻り満月》で砕いていた。


 高速で回転する槍が何度も満月を描く。

 故に《廻り満月》と言う騎士のアーツ。

 《廻り満月》で岩の槍を砕くだけなら駆け出しの騎士でも出来る。破片は食らうだろうがダメージはたかが知れている。だが、ゴーレムは岩の槍を横に受け流し、破片まで完全に粉砕していた。上手くいったからいいようなものの、タイミングを間違えれば岩の槍が直撃していた。ゴーレムはステータスだけでなく、スキルの熟練度も下がっているはずだが、ご主人様の自信満々な部分はそのまま受け継いでいるらしい。


 ――あるゴーレムは《ハイドロプレッシャー》を《瞬動》でかいくぐっていた。


 水のレーザーを避けるついでに距離も詰められる。

 一石二鳥に思えるが、かなりイカれた避けかたである。

 一歩間違えば自分から《ハイドロプレッシャー》に突っ込んでいきかねない。

 真似出来る拳闘士は多いだろうが、横にずれるだけで避けられる魔法に、あえて突っ込んでいくバカはいない。勢いをつけて衝突すれば当然ダメージも増えるからだ。


 戦場のどの部分を見ても狂気と曲芸のオンパレードである。

 ボクは楽しいからいいけど、騎士団は大変だろうなあ。


「……オウリ、すまない」


 険しい顔でゴーレムを凝視していたアリシアが言った。

 突然のことだったのでご主人様は目を点にしていた。


「……私はお前が最初から強者なのだと思っていた。だが、違ったのだな。お前は……むしろ、弱者だった。血反吐を吐く思いで手にした強さを、私は才能の一言で片づけていたんだ。それが……恥ずかしい……」

「……へぇ、よく分かったな」

 

 ご主人様と一緒にボクも感心していた。

 アリシアの前ではご主人様は常に危なげない勝利を納めて来た。強固な先入観があったはずなのに、真実を見通すアリシアの慧眼には感服する。


「ゴーレムは格上相手の戦いに慣れ過ぎているからな」

「確かにゴーレムの戦い方はデスゲームの、大鎖界の始まった頃のモノだな」


 実はゴーレムのステータスはエルフの騎士と大差ない。

 エルフ五百に対し、ゴーレムは百である。圧倒的に不利なのはゴーレムの方なのだ。だから、ゴーレムは大鎖界の頃のような、身を削った戦いを強いられている。


「その頃オウリは弱かったのか」

「セティ育てるのに忙しかったから。レベル上げをサボってたんだよ。生き残ったんだから弱くはなかったんじゃないか。でも、ステータスはアリシアに負けてたな。それでユマみたいな連中に喧嘩売ってたんだから、我ながら狂ってるとしか思えないな」

「……俄かには信じがたいな」

「もう一度やれっていわれても無理だろうな」


 今でこそ黒衣の死神と恐れられるご主人様だが、順風満帆な道のりだったわけではない。

 格上のプレイヤーを、それも複数を相手取り、一度の敗北も許されないのだ。

 確かにご主人様は才能があったのかも知れない。だが、才能があったからといって歩める道ではなかったはずなのだ。だから、ボクが畏怖するのはご主人様の心の強さだ。それは曲がっても折れないという刀を思わせる。

 大鎖界という時代が黒衣の死神を鍛え上げたのだ。

 

「どけどけどけぇぇ!」


 人垣をかき分けてルートが現れた。ゴーレムに匹敵する突進だった。避けきれなかった騎士が吹き飛んでいたが、団長としてそれでいいのだろうか。だが、いい意味でも悪い意味でも空気を読まない男の登場は、行き詰った空気を払拭する効果があった。


「団長!」

「遅いですよ!」


 騎士の顔に笑顔が戻っていた。

 自分には出来ない事をやられたからか。キースはいつになく渋い顔で文句を言う。


「今まで何をしていた!」

「舌を噛んで気絶しておったわ!」


 堂々と言うことではないだろう、と思ったが誰も突っ込まなかった。

 まったくウチの団長は仕方がないなあ、と剣の騎士団が生暖かい目でルートを見ていた。


「少し見ない間に愉快なことになっているようだな!」


 前線ではゴーレムと騎士の白兵戦が始まっていた。全てのゴーレムが前線に到達したわけではないため、騎士は辛うじて戦線を保てていたが、乱戦になるのは時間の問題だった。

 

「ふん、土くれなど我が大剣で砕いてやるわ!」


 接近するルートに対し、ゴーレムは《震脚》で牽制。波打つ地面をルートは飛んでかわす。飛んで火に入る夏の虫と、ゴーレムの持つ剣が光る。《トライエッジ》だ。それをルートは避けようともしなかった。ルートの腹に三つの穴が穿たれた。


「団長!」

「団長!」


 方々から上がる悲鳴を無視して、ルートは静かに大剣を上段に構える。


「《波濤返し》!」


 剣士クラスのカウンターアーツだ。光る大剣がゴーレムを一刀両断にする。

 ゴーレムは剣で防ごうとしていたが、ルートに力で押し切られていた。呆気ない幕切れに騎士団は呆けていたが、ステータスの差を考えれば当然の結果だ。《トライエッジ》がルートに重傷を与えたことから、実力が伯仲していると考えたのだろうが、あれはご主人様が託した武器の性能が良かったからだ。


「《ヒール》を寄こせ!」


 ルートの身体が淡く光ると、傷口がみるみる間に塞がった。詠唱破棄の《ヒール》。塵も積もれば山となる。国民全員が魔法を使えるという、神国ならではの荒業。

 王国でもこの数の神官を揃えるのには苦労するはずだ。

 

「キース、これを使え。斬れ味はワシが保証する」


 ルートがゴーレムの剣をキースに投げる。


「いいのか?」

「そんな針みたいな剣、ワシには合わんわ。ワシに相応しい得物は他にある」


 ルートが肉食獣の笑みを浮かべる。視線の先には大剣を持つゴーレムがいた。

 そこから先のルートは圧巻だった。肉を切らせて骨を断ち、大剣を奪ったのを皮切りに、次々とゴーレムを撃破していったのだ。勢いに乗った騎士団はじりじりと前線を押し上げる。勿論、その先頭に立つのは八面六臂の働きをみせるルートだ。


「……ルートがあんなに強いとは思わなかった」


 アリシアが目を瞬かせていた。

 

「ツボにはまると強いタイプだ、あれは。受け流すのも無理みたいだし、魔法も使えないとなるとお手上げだ。大剣を奪われたのが痛かったか。これ以上調子に乗らせるワケにもいかないし、ルートにはご退場願うとしよう。丁度、中ボスを仕込んでた場所だ」

「中ボス?」


 アリシアが疑問の声をあげた瞬間だった。


「なに!?」


 突如、地面から生えた手がルートを掴み上げた。


「《アースバインド》!?」


 土の腕で対象を拘束する第一階梯の土魔法である。

 ハッとキースがご主人様を見る。だが、彼は二つ勘違いをしている。

 一つ、ご主人様でもあんな巨大な《アースバインド》は出来ない。

 二つ、地面から生えたのは手だけではない。


 突き上げられた土の腕を起点に、周囲の大地が隆起を始めていた。最初は踏ん張って耐えていた騎士も、斜面が傾斜を帯びるにつれ、一人、一人と転落していった。渦中にいた騎士は何が起こっているのか分からなかったに違いない。しかし、指揮を取るため離れていたキースは全貌を捉える事が出来た。だからこそ、唖然とした表情で徐々に屹立するそれを見上げていた。

 

「…………ゴーレム、だと……」


 そう、それはゴーレムだった。

 だが、そのゴーレムの巨大さときたら。他のゴーレムが小人に思えるほどだ。


「ぬぅぅん!」


 気合一閃、ルートの筋肉が盛り上がった。顔を真っ赤にして巨大ゴーレムの人差し指を押す。圧倒的な力でゴーレムを屠ってきたルート。しかし、ついにゴーレムと《腕力》が拮抗した。巨大ゴーレムは巨体に見合ったステータスを持っているということだ。

 だが、僅かながら拘束が緩んだ。

 隙間に大剣を入れると、ルートは《トライエッジ》。高速で繰り出された三連突きが人差し指を跳ね上げる。追撃の《ムーンライト》が人差し指を断ち切った。

 剣士クラスでは珍しい《知力》で威力が変わるアーツである。

 種族柄、《知力》の高いエルフとは相性がいい。

 上半身が自由になったルートは大剣を逆手に持ち、巨大ゴーレムの残った指をガリガリと削っていく。中指まで破壊したところでルートは拘束から逃れた。

 地面に降り立ち、ゴーレムを見上げ――


「でかいな!」


 ――と身も蓋もない発言をした。

 

 あははは!

 いいな、いいね。ぶれない。

 段々、ルートが好きになってきた。


 ゴーレムの強さは核となる竜石の品質で決定される。また、品質に比してゴーレムは巨大化する傾向があり、巨大ゴーレムは今までのゴーレムよりも強いという事だ。

 キースが巨大ゴーレムに慄いていたのもそれが理由だ。

 しかし、ルートはただデカいゴーレムという認識らしかった。


 巨大ゴーレムが《砲天響》を放つ。

 それに対してルートは、


「《スラッシュ》!」


 真向から打ち合う事を選んだ。


「む、無謀です!」

「団長!」


 ルートの持つ大剣は立派なものである。しかし、巨大ゴーレムの前にはかすむ。騎士の叫びは理解できなくもない。だが、体格が全てを決めるわけではない。

 ルートがそこまで考えているかは怪しいが、《腕力》は拮抗していると判断し、打ち合いに挑んだはずである。ここにいるのが魔物討伐を行う弓の騎士団なら、むしろはやし立てていたかも知れない。巨大な魔物との力比べは珍しい事ではないからだ。

 ご主人様もブレイザールを蹴り上げていたし。

 ルートならやれるはず!


「――ぐぅぅぅ!」


 アーツの衝突は痛み分けに終わった。

 ルートは数歩後退し、巨大ゴーレムは仰け反った。

 片足立ちになった巨大ゴーレムに《ファイアボール》が直撃した。騎士団をまとめていたキースが、好機を逃さず介入して来たのだ。それを見た騎士が今までの鬱憤を晴らすかのように、巨大ゴーレムに魔法を叩きこむ。ルートが《サークルスラッシュ》で軸足を刈ると巨大ゴーレムはついに転倒した。

 

「……見かけ倒しだな」

 

 ポツリ、とアリシアがいった。

 ご主人様が小声で「ブレイザールの竜核なんだけどな」と呟いていた。遠い目をしているところを見るに、この事態はご主人様も想定外だったらしい。

 巨大ゴーレムはご主人様の長所である素早さがない。ブレイザールの竜核を使ったというし、ステータスはそれなりなのだろうが、重すぎる体重が素早さを奪っていた。結果、真っ向から打ち合うしか無くなり、消耗戦の様相を呈していた。


 でも、ご主人様でも失敗する事があるんだな。

 少し意外。

 ご主人様が完璧だとはいわないけど。

 私生活はむしろ穴だらけだと思うし。

 でも、戦闘に関しては全幅の信頼を置いている。

 何しろボクに勝った人だから。

 

 四大精霊と契約するには祭壇で試練を受ける必要がある。

 だが、この試練というのが曲者で。全力の四大精霊と戦うのである。

 四大精霊が負けるか。

 挑戦者が死ぬか。

 どのどちらかでしか終わらない。

 試練の最中は自我が希薄になり、手加減する事も出来ない。大鎖界の前はプレイヤーがよく挑戦に来ていた。しかし、相手になるプレイヤーは一人もいなかった。


 そんなボクに勝ったのがご主人様だ。

 そのご主人様がこんな初歩的なミスをしたのは……自分が出ればどうとでもなるから考えなしだったんだろうなあ。そもそもこれを戦いだと思っているかも怪しいし。

 ご主人様が魔法を撃つだけで戦いは終わるのだ。

 騎士団はゴーレムで手一杯である。ご主人様が詠唱を始めても止められない。

 ボクはルートの方が好きだけど、キースも結構いい団長だと思う。

 魔法使いをフリーにする危険性を知りながら、完全にご主人様を無視しているのだから。

 騎士団を指揮しながらチラチラご主人様を見ていた。目の前の敵に集中させるため、あえて注意を促さないでいるのだろう。


 と、決着がつきそうだ。


「うおおおおおおおおおおおおおお!」


 ルートが雄叫びを上げながら巨大ゴーレムに迫る。

 巨大ゴーレムの全身にはヒビが入り、最後の一太刀になるのは明らかだった。

 ルートの奮闘を否定する気はない。しかし、最もダメージを与えたのは……何を隠そう巨大ゴーレム自身だった。《チャクラ》を連発したせいでボロボロになったのだ。

 アホだ。

 ゴーレムが手をあげていた。

 あたかも降参、というように。

 ルートは諦めたと思ったようだが、ボクはご主人様をよく知っている。

 死ぬまで足掻くのがご主人様という人物だ。

 だから、疑いの目で周囲を観察し――見つけた。


「…………大人げない、ご主人様」


 傍観に徹していたボクだが、これには声をあげた。


「……うるせぇ」


 後ろめたいのか不貞腐れたような声だった。

 

 巨大ゴーレムは世の拳闘士と同じ問題に直面していた。

 それは決定力に欠けるってコト。武器による補正がないからね。《チャクラ》を使ってようやく他のクラスと並ぶ。だから、《チャクラ》で自滅したわけだけど。

 とはいえ、巨大ゴーレムは拳闘士じゃない。

 クラス外スキルを習得しているご主人様の写し身だ。

 武器を持てばアーツだって使えるのは間違いない。

 ただ、ネックになるのは巨体に合う武器がないってコト。

 と、ここでご主人様は考えた。

 武器がないなら作ってやればいいじゃないか、と。


 巨大ゴーレムは落下して来た槌を掴む。そして、躊躇なくルートに振り下ろした。


「………………はぁ?」


 間の抜けた声を残し、ルートはぷち、と潰された。

 

 ――神官の奥義、《ビッグバンスタンプ》。


 槌を巨大化させるアーツである。


 ……ボクはルートの冥福を祈った。多分、死んでないだろうけど。

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