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200文字小説集

教科書(200文字小説)

作者: 日下部良介

教科書を忘れた。

隣の席の子に見せて貰うことになった。

彼女はページがめくれないように手で押さえている。

細くて色白で綺麗な手。

「ちゃんと見える?」

彼女の声で我に返る。

「うん。綺麗な手だね」

「えっ?」

彼女は顔を赤らめて手を引っ込める。

ページがめくれそうになったので僕は咄嗟に押えた。

「あっ!」

一瞬早かった彼女の手の上に僕の手が重なった。

「大きな手だね」

僕は慌てて手を引っ込めた。

彼女が僕を見て微笑んでいる。






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― 新着の感想 ―
[一言] 初恋の味のする、みずみずしくて素敵な200文字ですね。 彼女はきっと眠る前にハンドクリームをぬるんだろうなぁ、なんて思いました。
2013/02/07 09:59 退会済み
管理
[一言] 可愛らしいですね。二人の初々しい姿が目に浮かびました。 私は中学生だと思いました。(一年生あたり)
[一言]  小学校高学年のちょっと異性を意識し始めた頃。  初冬の光が軽やかに射す教室。  そんな背景を勝手にイメージさせてもらいました。  「綺麗な手だね」に対する、「大きな手だね」の切り返し、触…
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