実験
歩き始めて数時間後…四人は廃村にたどり着いた
「この痕跡…あまり時間は経っていないみたいだ。生き残った人が居ないか探そう」
カナタの提案を聞いた3人は瓦礫の裏まで探し始めた
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おかしい…全部包丁で刺された傷だ…魔物の気配があったのに
カナタは並べられた遺体を見て頭を悩ませる
「カナタ!」
四人で集まっている場所に包丁を持った狂人が姿を現す。狂人は走り出し包丁を振りかざすが、さらに早くカナタは指を鳴らす。瞬間狂人の肉体は凍りついた
なるほどそう言うことか
「この人が村人を…なんて酷い」
「フミナ…多分そうだけどそうじゃないと思う。二人とも俺の言いたい事分かる?」
「うんこの人、人間なのに魔物の気配に浸ってる…と言うより魔物の魔力が残ってる?」
「まるで魔物の魔法を食らったみたい」
「そう。多分だけどこの人は魔物の魔法を食らっていて無理矢理やらされたんじゃないかな…だから魔物の気配があった。それと多分だけど監視役でもあったはず…じゃないとまだ生かしとく必要がないだろ?」
フミナは冷や汗を流しつつもカナタに問う
「な…なんで監視役が必要なの?だって村人が死ぬのを見たらすぐ殺せばよかったじゃない」
「コレも予想だけど、俺達の様な外から来た人間、もしかしたら魔法使いが狙いなのかもね。魔物は人を食えば相応に魔力が上がるから…それか実験かな」
「実験……」
「人を使った自分の魔法の効果や持続時間、距離とか。試さない限りは知る由もないし」
「そんな…」
「魔物なんてそんなもんだ……」
この魔物…相当頭いいな。人語は当たり前の様に喋れるだろうし、魔法の実験をしてるから自身の魔法への理解も深いはず。何より自身がこの場にいないことが狡猾さを裏付けている。距離を取って獲物の観察、いけそうなら襲い糧に、無理なら息を潜める…
「チッめんどくさい事になったな……どうせ”見てんだろ?”魔物…人類を怒らせたな」
カナタは狂人の頭を掴み眼に語りかけるとそのままグシャリと頭を砕いた
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「あはは…ねぇライアー今の聞いた?人類を怒らせたなだってさ!」
「面白いことを言うね……桜木カナタ」
緑色の髪の青年の体に入り寄生している人の魔物と黒髪の青年ライアーは笑いながらカナタな顔を刻む様に見た




