絶品
レイチャを出て数時間後…
「あっ!!カナタこれ!!」
フミナは不思議な植物を指差す
「何これ」
「知らないの?パラパリアキャベツって言うほっぺが落ちるほど美味しいキャベツだよ?」
「私初めて聞いた…カクレは?」
「名前だけなら…確か品種改良の父パラパリア・パラダイスって人が作ったキャベツなんだっけ。でも品種改良した奴がなんで野生に?」
「たとえ人類が滅ぼうとも残る物をってのがパラダイスさんの信条だからね。パラパリアシリーズは野生下だろうと取って洗うだけで食べれるよ。まぁおすすめは塩焼きかな」
フミナの自信たっぷりの説明を聞いた二人は目をキラキラとさせながらカナタを見つめる
「まぁ人数分はあるし…時間的にももうそろそろ夜ご飯だしな。あーでもコレ以外も何か欲しい……よしそれじゃあ食材集めをしようか。欲しいのは肉と、果物なんだけどお願いしてもいい?」
3人は満面の笑みを浮かべながら離散していった
「ふぅ……始めるか…」
カナタは折りたたみ式の屋根を取り出し木に引っ掛け野営地が雨などで濡れないようにする。次にカナタは折木を集め焚き火の準備を進める
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「こんくらいでいい?」
3人はりんご、ブドウを四つずつ、イノシシを一頭もって現れた
「いいね!ブドウは…ワインにでもしようか」
カナタは集めた折木に火打石で火をつけ焚き火を起こす。血抜きを済ませたイノシシを捌き、今日食べる分、明日の朝食べる分だけを避けて置き、それ以外は叩いてウィンナーに変える。そうしているうちに温まった焚き火にフライパンを乗せ、切ったキャベツを入れた。その横でもう一つフライパンを出し切った肉を焼く。
ジュュュュュュュュュュュュ
しっかりと味付けを済ませた後、人数分よそう。
「こ…コレが至高のキャベツ…パラパリアキャベツ…」
皆はゴクリと唾を飲み、出来上がった料理を見つめる
「「「「いただきまーす!」」」」
キャベツを箸で掴み一口……その瞬間カナタは世界が広がったように感じる
な………なんて奥行き…なんて深み…こんなに旨味が強い食べ物食べた事ない…
「こ、こんなに美味しい食べ物初めて……」
「私も城で出た時以来だなぁ」
カナタとフミナは圧倒的な美味しさに感嘆の声を上げるが、カクレとミユは涙を流しもはや声すら出せずにいた
「二人とも…泣いてる?」
「だって……初めて食べたから」
「こんなに美味しい物があったんだ」
皆は一口一口を噛み締めながら楽しく晩ごはんを食べた




