幻想
3時間後……
「オウェ……ヴェェ………」
「もう…言ったじゃない」
カナタはフミナに背中を摩ってもらっていた
「ごめんよ〜フミナ〜」
「はぁ…全く。そろそろ大丈夫?」
「うん…あれカクレ達は?」
「酔っ払って寝ちゃったから先に宿に返したよ」
「分かった……帰ろっか…」
カナタはフミナの肩を借りながら、ゆっくりと歩く
あー気持ち悪い………ん?あれは…この間見たキノコ……こんな所にまで生えてるのか…
カナタは横目に以前見かけたキノコを眺めながら深い眠りについた
「カナタ?あれ?………まったく仕方ないなぁ」
眠りについたカナタを引きずりながらフミナは宿泊施設の中へと入っていった
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カナタは深い深い眠りの中白髪の少女…リンの声を聞く
「ここは…」
「あっおはようカナタ。ここは夢の中……早速だけどもし現実が地獄なら幻想に逃げてもいいと思う?」
「いやどれだけ辛くても前を向いて乗り換えたい」
「それは他人にも?」
カナタは迷いながらもそうだと言う
「ふふっ……君ならそう言うと思ったよ。そうしたら彼が現実と向き合えるように手伝ってあげて…とっても苦しんでいるから」
その一言を聞きカナタは目を覚ます
彼?幻想……どう言う…
「カナタ起きたの?」
「フミナ…ありがとう」
カナタはベッドから起き上がり身支度を済ませる
「あれどこか行くの?」
「うんちょっと用事があってさ」
「酔っ払い一人に行かせるわけには行かないな〜」
「はぁ…全く。危ないからな?」
二人は部屋を後にし、夜の街へと歩き出した
「用事って本屋さん?」
「うん…どうしても気になって」
カナタはキノコ図鑑を手に取り開く。探しているキノコは意外にも早く見つかった
「これは…キノッキダケ?強い幻覚作用がある…コレがどうしたの?」
「これだ……」
「え!?食べたらダメだよ!?毒キノコだよ?」
「違うよ、このキノコここに来るまでによく見なかったか?」
「確かに……ここに来てからも生えてたね」
木々にあった引っ掻き傷、大量の人の魔物、最近血が流れたであろうこの地、キノッキダケ…カナタの頭に嫌な結論が浮かび上がる
「カナタ?大丈夫?」
「スリッガーさんの所に行こうか」




