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宙魔戦記  作者: いかのてんぷら
第二章 深く
25/68

憶測

皆で練っていた作戦が練り終わる頃ドシン……ドシン………と地響きが起こり始めた 


「不味い…あの亀が動き出したのか!」 


年齢546年の国家記念生物亀…名をゼルフィと言う。マンション15階ほどの身長のゼルフィも今回の魔物騒動の犠牲となり、寄生されていた。あの巨大では何処に隠れていようと踏み潰されてしまう……そのため落とし穴に落としていたのだ。だがこの地響きが彼が落とし穴から抜け出した事を告げる。国王夫妻とフミナ、軍人達は避難所の外へ出てゼルフィの位置を確認する。瓦礫だらけのおかげですぐさま互いの位置を確認することが出来た。だがそれはゼルフィも同じ…咆哮をあげこちらに向かってくるゼルフィに絶望しながら避難を叫ぼうとするカミキにフミナは言う大丈夫だと。その目には何度も多くの人の、自身の危機を救ってくれた絶対的な勝利の権化が映っていたからだ 


『アイスブレイクッ!!』 


ゼルフィは一瞬にして凍りつき、砕ける 


「フミナ!遅れてごめん!大丈夫だったか!?」 


「カナタッ!!うん私は無事だったよ…すごい血…怪我はして無い?」 

 

「おう。全部返り血だ」 


当たり前のことの様に話す二人に絶句するカミキや国王夫妻にカスミは確かに最初はそう思ったなぁと考えるのだった 


────────────────────────


「なるほど…」 


カナタは今までに得た情報を聞き整理する 


「でもここにはもう魔物は居ないですよ……」 


カナタは魔力探知に”キメラ”と言う強力な魔物の気配がしない事を皆に知らせる 


おかしい…何かを見落としてる気がするいや確実に見逃してる!だが何を?相手はウィルスになって潜伏、寄生からの奇襲が考えつくほどの知性。本当に魔物か?仮に魔物じゃ無く人だとしたらここまでの罠や策にも納得出来るが魔物が人の言う事を聞くか?いや聞かない。人以外でそれほどの知性があり、魔物に命令できる存在はガルダ…いや待てよ……リンが賭けた封印はガルダの行動を不能にするもので魔法は使える 


その時カナタの頭によぎる…兄の横にいた謎の男の顔  


いやそれは憶測でしか無い。ただの共犯者にすぎないはずだ 

「カナタ?どうしたの?」 


フミナの声も聞こえないほどにカナタは集中し頭を回す 

 

頭の切れる人間に洗脳を…いや意識の移動…乗っ取った?やったことも、見たこともないがやろうと思えばやれるはず。ならガルダは封印を解くための何かを探している?それがあるのはマルガ?いやそれならさっさと”キメラ”に落とさせればいいし話…狙いはギルマティ?一度俺にギルマティを救わせ思考からギルマティは危険である事を無くさせ、マルガに向かわせる…厄介な魔法使いがいなくなったギルマティに勢力を集め襲撃……そんな回りくどい事をする必要は…乗っ取った体では本来の力が出せないから?いやそれは俺視点すぎる。第一、俺とフミナが初めて出会ったのは……魔物に追われたフミナを俺が助けたから…

 

カナタはさらに思考を巡らせる 


最初から仕組まれた作戦?いやそれならなんで魔法使オレいを……いやそれは今考えてもどうしようも無い。今確認するべき事は魔物がギルマティに移動したかどうかの確認…敵はウィルスになれるんだ選択を間違えれば多くの人が死ぬ…そもそもマルガからギルマティまで海路で一日……… あれは馬の死体…?マルガは深海国家。陸上の生き物は少ない。家畜ならまだしも移動手段の馬が必要なほどマルガは広く無い 

 

「フミナ…マルガに馬っていたか?」

 

「─────────居ない!!」  

 

フミナも何か違和感を感じた様だ


「今から話すのはあくまで憶測です」 


「うん…カナタの考えはほとんど当たるし、憶測も大切だから話して」


カナタは自身の憶測…敵はマルガを狙っていると見せかけ再びギルマティに攻めているのでは無いかと言うこと、何処に魔物達が寄生する死体を運ぶための秘密通路があるのでは無いかと言う事を皆に告げるのだった

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