episode1
これは、「優等生ぶりたい」と思う優等生が、
互いに偏見を持ちながら、ほのぼのとした学園生活を送っていく、
ただのほのぼの物語である。
無論、お年頃の未熟な子供たちなので低俗な下ネタも出てくる。
ほっこり学園物語の始まりである。
「優等生ぶりたいー」
こんなことを大声で言っているのは
2年4組 委員長 八神璃奈やがみりなである。
「優等生ぶりてぇー」
こんなことを屋上で叫んでいる(屋上は立ち入り禁止である。)のは
2年4組 副委員長 古屋遥希こやはるきである。
二人とも周りから見れば只の優等生である。
しかし彼らと旧知の仲である者は口をそろえてこう言う。
「あいつらは不良だ。」と。
時間があるので理由を説明しよう。
まず委員ならば、学級をよりよくするために、
学校のルールを守っていない人は注意すべきだ。
という固定概念がある。
例えば「学校に携帯電話を持ってきてはいけない。」
このようなルールがあったとする。
普通ならば持ってきている人に対し
「持ってくるな」か、先生に報告するのが妥当であろう。
さて、この二人はどうなのだろうか。
「注意したってやめない人はやめないじゃぁーん。
しかも、他人に迷惑かけてるわけじゃないしいいんじゃない?バレなければ。」
と八神。
「バレなかったらいいんだよ別に。犯罪ってわけでもないんだからさ。」
と古屋。
二人とも注意なんてする気もない。
しかしこの二人の性格の悪い所は、
「じゃあお前ら持ってきてるかって?
んなわけないじゃん。先生に怒られんのやだし。」
と律儀に校則を守っている。
他にもある。
「提出物は出しましょう」これは当たり前のことである。
呼びかけをすることが最も望ましい、が
「出してなかったって自分が受験の時困るだけじゃん。」
「俺らが呼びかけたって出さねぇ奴は出さねぇだろ。」
と最低限の呼びかけしかしない。
「お前らは出してねぇのかって?出してるよ。」
そう。ここでも彼らは律儀にこの世界のルールを守って生きているのである。
何故彼らが委員をやっているのか少々疑問である。
「やってって言われたんだもん。」
二人ともが口をそろえて言う。
外面だけはよいようだ。
世渡りが上手そうで羨ましいな。
おっと時間が有り余っていると思っていたがもう残りわずかだったようだ。
長話をしてすまなかった。私はここで失礼する。
私は誰だって?さぁ?私自身もなぜ登場させられたかわかっていない。
近頃作者から明かされるのではなかろうか。
それでは今度こそ失礼するぞ。