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始まり

桜の咲く木の下であまりにも似つかわしくない2人が向き合っている。

かたやメガネをつけた男子かたや金髪に短すぎるスカート。

男はモジモジしながら蚊の羽音ごとくの声量で,


「あのーな、なんで俺が呼ばれたのでござる?」


今時にござると言っているやばめの人に対し少女は引かず答えた。


「はぁ?ちゃんと喋ってよね!聞こえないでしょう!」


客観的に見るとなんかのコントでも始まりそうな雰囲気である2人たが片方は顔を赤らめさせている。




2人は入学式の2日前に出会った。



矢達一郎は重度のオタクであり,そして今日こそが彼が1番勇気を出した日である。

彼はコスプレイヤーのコミケに出ることを決めたのだ。

彼はずっと興味があったのだ。

2次元を2.5次元に昇格させる魅力に彼の心は惹かれていた。

日にちを決め出発する。



会場に着くと、彼はあまりにも広い敷地内でさまようことになった。


広大な敷地内で一郎は思う。

ほんとはここにいるはずなんだけどなー俺の推しゆずはちゃんは,

まさか来るっている情報がデマだったのか?

いやいやそれは無い,俺は事前にしっかりとまとめサイトで調べている。必ずいる!


脳を高速回転させずっと探しばっなしである彼は疲れ,甘いジュースを欲するようになる。


近くの自動販売機に着くと……彼は念願のゆずはちゃんが居た!


興奮を抑えきず、俺は足速に彼女の元へ向かった。




少女はずっと前から抱え込んでいた問題がある



私は自分のことを偽ることが好きだった。それで喜んでくる人が沢山いる。

家ではお嬢様と呼ばれるためそれらしき演じるので、皆して私を褒めてくれる。

たけど本当はそういうのはいらない。

もっと自分のありのままの姿を見てほしい。


それを叶えるば場所を彼女は見つけた。

そこはコスプレの世界である。



今日もコスプレをし、会場に向かう。ずっと楽しみにしていた。自分と同じ趣味の人が集まり、本心をさらけだして話し合えることを、


「あのーすみません写真とってもよろしいでしょうか?」


「はい大丈夫ですよぉ。」


そう答えると,帽子のおじさんはカメラを抱えて写真を連続で撮り始める。


「あのーここで少しばかり日が強すぎるので、そちらに移動しませんか?」


「もちろん」


私は即答し彼と一緒に会場の端っこまで移動した。


すると,おじさんは少しうつ伏せになり黙り込んだ。そして息を吸い,唐突におじさんがこちらを見つめてくる。


「俺はずっとあなたのファンなんです。

あなたのことをずっとみてました。あなたはコスプレーヤーであることを親に隠しているんですよね。

ですから,このことは親にばらさないのでおじさんと楽しいことしませんか?」


少し血眼になる彼を見て私は少し怖くなった。確かに親には隠しているけどバレてもそこまで怒られる気がしない。

あと,ただただこのおっさんが生理的に受け付けられないこともある。



なので私は丁重に断った……


すると逆鱗に触れたのか,


おっさんは豹変した。


「俺は俺はなん万貢いでやってると思ってんだ

!少しくらいいい思い出してもいいだろ!

俺は本当に可愛いそうなんだ!

つい先!親に家から追い出されたんだ!お前にこんな金を貢いたせいで!」


ブルブルと頬の贅肉震わせ激怒するおっさんに彼女は怖くなった。逃げたそうにも足に力が出ない。

おっさんはゴツゴツと近くによってくる。


最悪なことに


周辺には誰もいなかった。

脂の凝った手で私の腕をつかみあげ,服を脱がそうとしてくる。

私はすかさずおっさんにビンタを入れた。しかしおっさんはビクともしなかった。



もう無理だ。あー母親にはなんて言われるだろう。想像すらできない。将来のことを考えるが真っ暗でしかない。絶望が彼女を襲った。


「あのーすみませんゆずはさんでござるか?大丈夫ですか?」


目の前に中背中肉の長髪でメガネをかけたいかにも穏やかそうな少年が声をかけてきた。


私は急なことに対応できず涙目になりながら助けを求めた。


少年はそれを聞き,急に突進してきた。どうしたのかと疑問に思うとおっさんの腕を掴み背負い投げをしたのだ。


おっさんはそれに反応することすらできず,1メートル先のコンクリートの先の地面に強打し気絶した。


私は安全になったことにほっとすると急に気が抜けたのか,意識を失い眠るように倒れた。


この後のことを聞くとおっさんは捕まり,親族から謝罪が届いた。


だけど私はそんなことを考えられなかった。

そう……私はずっと彼のことを病院で起きている1秒1秒無駄なく考えていた。

そして気づいた。私楠木鈴葉はあのオタクのことを好きになっていることを。


そして今日彼にあった。

私はまた再会できたことをまさに運命であると思い,気持ちが嬉しくなり,我慢できず彼を呼び出した。


そして,勇気をだして彼に自分の気持ちを伝える



「私はあなたと付き合ってあげてもいいわよ! 」



「は?はぁ。お願いします?」


少年は惑いながらも了承した。

そしてそこからは始まるのは恋に恋をぶつけあう波乱万丈でオタクには不相応のラブコメストーリーが始まる……



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