5話? 〜新しい職場へ向かおう?〜
お待たせしました。(待ってない)
3週間程風邪ひいてたり、仕事の休みが短くなって書く時間減ったり、東京行ったり・・・。
また週一投稿目指そうとは思いますんでこれからもお願いします。
「いやー、驚いたよ。戻って来たら3人とも固まってるんだから。」
「すみません。その、色々ありまして・・・。」
3人の顔はまだほんのりと赤みが残っている。
やれやれと言わんばかりの店長が、透明なガラスで出来た、魔道具のポットに魔力を注ぐと、4人分の水を創り出し、棚から取り出したマグカップへ注ぐ。(魔力を自動的に水に変える魔法陣が組み込んである)
「「「ありがとうございます・・・。」」」
店長がマグカップを3人に渡すやいなや、酒の席での一気飲みに負けぬ速度で水を飲み干す。
マグカップを回収。再び水を注ぐ。
「「「ありがとうございます。」」」
ゴックゴックゴック。カタン。
マグカップを回収。水を注ぐ。
「「「・・・・・・。」」」
ゴクゴクゴク。コトン。
カップ回収。注水。
「「「・・・・。」」」
以下繰り返し―――
バタン!!
3人の意識がこちらへ戻り、大きな音へと首を回す。
そこには、目を回し倒れている店長。
「店長!大丈夫ですか!?」
クローディアが1番に寄り添い、上体を起こす。
「大丈夫大丈夫、ちょっと魔力を使い過ぎただけさっ。」
何故か誇らしげでへらっとしている。
それとは対照的に本気で心配する女子たち。
店長を椅子に座らせ、店長の為に水を注ぐ雪乃。
「倒れるまで水を注がないで下さい・・・。」
「何を言ってるんだいクロちゃん、レディー達が水を入れると次から次へ、黙々と水を飲んでいくんだ。そんなにも水を欲してる女の子に水を注いであげない理由は無いさっ!」
「店長おもしろーい。」
「すみません店長・・・。」
パンッ!手を叩き場を整える。
「さてっ、黒乃ちゃん雪乃ちゃん。これを見てくれたまへっ。」
「【ハルク冒険者ギルド】冒険者募集チラシ?ですか?」
「店長店長、冒険者ってあの冒険者?」
「そうともっ、その冒険者。皆がイメージする通りの冒険者さっ。」
「うわー店長ひどーい。冒険者さん達は命懸けで溝さらいしてるって言うのに・・・ッ。」
「黒乃ちゃん、絶対馬鹿にしてるでしょ!?」
「クローディア先輩・・・そんなッ、人聞きの悪い事言わないでください!」
パンッ!ふたたび手を叩き場を整える店長。
「という訳で、黒乃ちゃん雪乃ちゃん。冒険者業でお小遣い稼ぎはどうかな?」
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【H.ture】を出て宿屋とは反対の方向に歩いて行く、小柄な店長の歩幅は、黒乃と雪乃にはちょうど良かった。
店から30分程だろうか?店を出てずっと真っ直ぐに歩いてきたが、足元のレンガが少々ボロくなっている。
鍛冶屋、道具屋、薬屋、他にも色々な看板が目に付くようになり、いよいよかと実感出来る。
そして、店長が歩を止める。
顔を手で隠し、意味の無いであろう格好をしつつ角を曲がると。
「着いたよ、此処がッ、【ハルク冒険者ギルド】さっ!」
バッ!!!と顔に貼り付けていた、意味の無いであろう手を大きく振り、大袈裟なアクションを取ってくれた。
それに習い、黒乃と雪乃は釣られるように、視線を大きく上へ向ける!
視界に飛び込んできたのは!!!!!
「・・・・・え?ほんまにコレなん?・・・。」
「今回ばかりは黒乃に賛同するわ・・・。」
木造2階建ての一般家庭を思わせる、いや、一般家庭でしょう。
と、断言出来るほどに普通の家に、【ハルク冒険者ギルド】の看板が付けてあるだけである。
黒乃は勿論、雪乃までが店長のことを薄い目で圧をかける。
どうして、大袈裟なアクションを取って期待させたのか?と。
「まぁまぁ、2人ともそんな顔しないで・・・。見た目よりも中は面白いんだからさっ。」
店長は嬉嬉として、2人の背を押し、両開きの押し扉をギシリと開けさせる。
今度こそと、2人の視界に飛び込んできたのは!
お疲れ様です。
久しぶりの割には短い話でしたが、次の話がファンタジー特有の世界観説明会になる予定(笑)なので長くなると思います。
未だに雪乃の口調どうしようか迷いながら書いてるのはイケナイんですけどね・・・いつか安定しますように。