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2話? 〜H.ture 心を育てる〜

書こうと決めてた流れとめちゃくちゃ変わったけど、また書きたいことかけて満足!


予定より1500文字くらい増えた笑

眠たくて誤字とか文が変になってるかも・・・




「こんにちはー。」

「こんにちは。」

「改めまして、白月 黒乃(しらつき くろの)です。」

白月 雪乃(しらつき ゆきの)です!よろしくお願いします!」

「お、2人共来たみたいだね!今日からよろしく!」


お昼の12時を過ぎた頃に店に現れた2人をバックヤードへ連れていく店長。


「そうそう、従業員同士はいつでも、おはよう!がうちの店【H.ture(ハーチャー)】での挨拶だから!それでよろしくね。」

「H.tureって看板にフリガナが書いてありましたけど、どういう意味なんですか?」

「そうだね、お仕事に慣れてきた頃になると何か分かるかもしれないよ?雪乃ちゃん。」

「・・・はあ、そうだといいんですが。」


女子更衣室へ連れていかれ、ドアを開ける。そこには昨日案内をしてくれたクロと呼ばれていたウェイターが制服姿でロッカーを漁っていた。


「え?・・・あれ?・・・な、何してるんですか!?」

「えっ?」


そうそう、と店長が言い忘れたことがあるらしく戻ってきた。


「2人のロッカーは7番と8番だからねー。あ、そうそう、クロ()()()ロッカーの使い方と制服の着方を教えてあげてね、いま中に居るよね?」

「はい、わかりました店長。」


雪乃はやっと気付いた、ウェイ()()ではなく、ウェイ()()()だった事に。

よろしくお願いしますねー?と黒乃は()()と呼ばれている従業員に挨拶を始めている、黒乃は昨日の時点から女性である事に気付いていた様だ。


「えっと、雪乃ちゃんでいいかな?私の事は()()()()()()かクロって呼んでください。」

「あっ!よろしくお願いします、白月雪乃です。昨日はどうもありがとうございました!」

「ふふ、緊張してるの?大丈夫だよ、リラックスして?」

「はっ、は、はい。」


2人の真横で黒乃は眉を潜めている。自分の姉が王子様に憧れるよメルヘンなタイプである事は、物語や漫画の好みで知っている、クローディアの無自覚イケメン攻撃により雪乃が落ちかけている。

妹の黒乃は今までの人生で初めて姉を奪われる危機感からか、無意識に拗ねていた。


2人は制服の着方の説明を受ける。

上は少々体のラインが出やすいジャケット型に下は長いズボンか膝上ほどのフワッとしたスカートを選べる。

店の内装の雰囲気に合わせてか、制服にしては数の多いカラーリングだが、原色やパステルカラーでは無く、くすんだスモーキーカラー系しか置いていない、他にはクローディアが着ている黒の制服しかない。

雪乃は普段10数種類の着物と幅広く着ているが、持っていない渋い緑を選んだ。

黒乃はと言うと。コンコンコン。


「僕だけど開けていいかい?」

「はーい、どうぞー。」


ガチャリとドアを開けた店長が入ってくる、その手には何やなら布が。


「またまた忘れてたよ!黒乃ちゃんの制服!」

「まさか・・・!」

「そうよ・・・そのまさかよ!」

「(((店長急にイケボになったな)))」

「とまあ、《鳥人属(ハーピィ)》系であろう黒乃ちゃんの為に夜なべした特製制服さ。色は粗い色目の灰色が似合うと思って、この店で初めての色だけど来てみてくれたまえ!」

「店長・・・!あんたって(ひた)ァ・・・!!」


ヘヘッと鼻をこする店長をクローディアと雪乃が押し出し、黒乃の着替えを手伝う。

背中の腰部分だけ翼を考慮して切り取られ、背骨ラインに沿って布ゴムのクリップが着いており、スカートに止められるようになっている。俯いた時に下着が見えないようにという配慮だろうか、店長の心遣いが染みる設計だ。




着替えが終わった2人。店長の元へ行きお披露目、勿論の如く褒められるが、クローディアの静止により直ぐにお仕事の勉強へ。


2人の仕事は従業員の中でも特にかわいい為にホールスタッフとして働く事に、お客さんの案内から注文の取り方、会計までをきちんと頭に入れる。



働き始めて2週間、姉妹2人の仕事ぶりには大きな差が出ていた。

姉の雪乃は丁寧な接客、ミスの無い伝票、給仕、会計。

妹の黒乃は気さくな接客、だが注文数が増えるとミスが目立つ、伝票、給仕、会計も全て。それを愛想でカバーしている。


雪乃に愛想がない訳では無い。接客業としては完璧な対応である。

それに対して黒乃は、お客に対して丁寧な言葉使いをキチンとひている訳では無いが反感を買わずに、お客を身内の様に扱う。


2人共に沢山のファンが着いたが。

雪乃の心は、()()だ・・・と感じていた。

どうして、あんなに無茶苦茶な接客なのに私より愛されてるんだろう。昔からそうだ。

思い起こされるのは小さな頃に父親に市場に連れていかれた時の事だ、黒乃は食べ物を貰った時に一言、「おじちゃん!もう1つ!」この言葉でよくおまけを貰っていたが、自分が真似をするとどうしてか貰えなかった。



「雪乃ちゃん、そんなに渋い顔してどうしたのさ!」

「あっ、店長、すみません仕事中に・・・。」

「少し休憩しようか。」

「えっ?でも、さっき休憩を済ませたばかりなんで。」

「いいからいいから!店長命令さ!」


店長は2階の自室として使っている部屋へ雪乃を連れて行き、クッションをお尻に敷いて、小さな机で向かい合って座る。

雪乃らしくない、不貞腐れた表情が俯いた顔から伺える。


「さて、雪乃ちゃん。君は何を悩んでいるんだい?」


ドキリとする。


「悩んでる事なんてないです。」

「じゃあ、どうして面接の時みたいに暗い顔をしてるんだい?」


俯いていた顔をはっと上げ目を見開いてしまう、そして直ぐに俯きなおす。


「そうだねぇ、僕が全てを言っても良いけれど、それは君の奥底まで響かない。だから、少しだけヒントをあげよう。」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」

「ほら、雪乃ちゃんらしくない。」


店長は微笑んでそう言う、そして続ける。


「このお店の名前、【H.ture(ハーチャー)】なんてヘンテコりんな名前だけど、ちゃんと意味があるんだよ。Heart Nurture 心を育てる。心の成長みたいな意味を付けたんだよ。」

「それがなんのヒントになるんですか。」


店長は顎に手を当て思案する。


「そうかー。・・・・・・よし!もう少しダイレクトにヒントをあげよう!」


店長が真面目でけれども優しい表情で、響くような声で話す。


「雪乃ちゃん。君は黒乃ちゃんとの差の()()()を間違えてるんだよ。」


じゃ!仕事に戻ろうか!と部屋を出ようとする店長。


「えっ!待って!それってどういう・・・。」

「ヒントだけだもんね〜。」


そう言って店長は本当に仕事へ戻った。

残された雪乃は、なにか大きくつっかえた違和感と、やり場のない気持ちだけが残った。


「・・・・・・・・・戻らなきゃ。」


働いてれば忘れる。そう言い聞かせて仕事へ戻った。





お疲れ様です!なろう書いてて1番長い文になりました。


次回は雪乃のコンプレックスの3分の1位解消する予定です!

コメントブックマークよろしくお願いしますm(_ _)m

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