引きニートはギルドを訪れる
ギルドの中はこんな感じなんだ。アニメで見たまんまだよ。超ワクワクするぜ。
まずは受付で登録するんだよな確か、受付は……あそこか。
「あ、あのすいません」
受付の奥の扉からいかついおっさんが出てきて俺の前まできた。
「おう、なんだ?」
「チェンジで!」
ふざけんな!受付といったら可愛い子と決まってるだろ!なんでおっさんなんだよ!ふざけんな!チェンジだ!チェンジ!
「うお!いきなり大声出すな!びっくりしただろうが!」
「あ!す、すいません。受付は可愛い子が良かったもので」
可愛い子じゃないとこの後に待っているであろう可愛い子が俺のことを好きになるというテンプレがおきないだろうが!空気読めおっさん。
「昼休憩で今は俺しかいないもんでな、お兄さんで勘弁してくれ」
おっさん怖いから嫌だよ。なんだよその顔にある傷跡超怖いだろうが、あとおっさん受付っていう顔じゃねーだろ魔物と戦ってろよ。
「いえ、おっさんで良いですよ」
「誰がおっさんだ!俺はこのギルドのマスターをやってるギルだ。よろしく」
このおっさんがギルドマスターか。まぁどうでもいいけど。
「どうも、ゼロといいます。よろしくお願いします。おっさんさん」
俺はこっちの世界ではゼロという名にしている。だってレイってダサいじゃん。
「ところで何の用だ?それと俺はおっさんじゃないからな!まだ40だからな」
「冒険者の登録をしにきました。それと40はおっさんですよおっさん」
「そうか、分かった。ちょっと待ってろ」
おっさんは立ち上がり奥にある棚から茶色いカードと針を持ってきた。
「このカードに血を一滴落としてくれ」
「了解」
カードに血を一滴落とすとカードに名前とFランクそして所持金0という文字が浮かび上がった。
「なんだこのFランクってのは?」
「まぁ待て、今説明してやる。まずこのカードは身分証明に使えるし、お金を入れて店で使えることもできる。そしてランクなんだが、上から順にS、A、B、C、D、E、Fとなっている。クエストをクリアしていくとランクは上がる。しかしSランクだけは少し違うがまぁこれはまたの機会に説明する以上だ」
「ランクを上げるメリットは?」
「ランクを上げると行ってはいけない所に行けるようになったり、情報を手に入れやすくなったりするぐらいだな」
なるほど、俺にとっては上げる意味はないということか。じゃあ、ずっとFランクでよくね。
「あ、それとこの角を売りたい」
「おう、どれどれ、2万ゴールドだな」
まじ、2万もくれんの?最高じゃんこれで今日は過ごせる。
「じゃあなおっさん、また来る」
「おう、いつでも来い」
「次は可愛い子を用意しとけよ」
俺はギルドを後にした。
さて、どこの宿で泊まるかな。どこでもいいか。早くベッドで寝たい。今日は疲れた。