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ぜんぶたにんごと

まだちいさい幼子だった頃、わたしはなんにでもなれると信じていた。

花屋さんにも絵描きさんにもそれこそ魔法使いにだってなれると信じていた。

でも、後ろを振り返るとキラキラしていた宝物は取るに足らないガラクタでしかなくて

現実をみて前を向くには、どうしてもガラクタを捨てなければならないと知った。

どうしようもないことを知っては、嘆いたふりをして沼の中にもぐりこんだ。

知っている現実(コト)を知らないフリをして目が覚めないお姫さまをきどる。

現実なんてキタナイばかりだと言い訳して目をそらして夢の中に閉じ籠る。

どうしたって現実はかわらないのに逃げてばかりいる。

自分勝手に自分本意に他人の目には知らん顔して素知らぬフリをする。

どうしても認められない現実を見ないといけないのに逃げてばかり。

なにがしたい?なにがやりたい?どんな人になりたい?どんなことがしたい?

目標ばかり、夢ばかり聞いてくる道化を笑顔でかわす。

うそつきで逃げ癖付のわたしが前を向いて歩くに、はなにもかもがたりなくて

いつもいつも後ろに全力なわたしを見捨てないでと願いながら見捨てて欲しいとも思うバカな自分。

悪いのは、現実じゃない。

自分だていうことなんてとっくに気付いている。

でも、やっぱりわたしは後ろしか向けないの。

転んだら起き上がれない不良品のだるま。

いけないことばかりしてきた訳じゃないけど

いいことばかりしてきた訳でもない。

良い子でもないくけど特別悪い子でもない。

どうしようかなんて聞いてくるカウンセラーにだって責め立てられている気分。

きっといつまでもわたしは後ろしか向けないバカになったビー玉なんだろな。

神さまだってもう見てないだろう。

いつまでも自分は、かわいそうな子だと思って生きていくのだろう。

知らないわけじゃない、優しい世界でコロコロと坂を下って最後はコナゴナに砕けてさわっちゃいけないものみたいに片付けられて誰かにやっとか、なんて安堵の息をつかれて死んでくんだろうな

後ろにしかいかないバスの中で息をつめて耳をふさいで目だけは窓の向こうにむけてみせて偽物の笑顔はりつけて砕けてさよならしていくんだろうな


約二ヶ月?ぶりに更新しました。

なにか感じ取って頂ければ幸いです。

ありがとうございました。


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