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一つ目・・・・(1)

ホラーに分類されると思うぜ?

「よっと」

と言う声と共に僕は校門を乗り越えた。

僕が今から何をするのかは、まあ言わなくても分かるだろう。

そう、七不思議の調査である。先輩にもらったあの紙に書いてある情報に当てはまる時間、条件にあてはまるようにこんな真夜中に、わざわざ校門を乗り越えるような真似をしてはいったのである。


「今回は厄介だな・・・」

なぜなら、今回の怪異現象は『七不思議』である。

伝説から派生したものならまだともかく、人の噂で広まるものはとてもやっかいだ。


多少説明くさくなってしまうので我慢して欲しいのだが、七不思議をはじめとする噂のみで広まる怪異現象には犯人が、黒幕が存在しないのである。

それでも、むりやりに犯人を作り出すとするならばこの学校の生徒全員と言う事になるだろう。もちろん僕も含めてだ。


この噂を流した者、噂を聞いたもの、それに怖がるもの、一笑にふすもの、そして僕のように噂に興味がない・・・・・・いや、傍観していたもの。

それら全てがこの噂を怪異現象たらしめるものであり、伝染病のように広める原因になっている。

そして最も厄介なのは、犯人がいないがゆえに噂の元自体をたたく事ができないという事だ。先程言った伝染病の例で言うならば、ワクチンを作ることができないということである。

そのときはどうするか、答えは簡単である。

原因から派生したものを全て、感染したものを全て殺す事である。

ああ、安心して欲しい。七不思議の原因である怪異現象を解決するということであって、学校の生徒全員を殺すというわけではない。


まあ、状況によったらそうするしかないが・・・。

だが少なくとも今回はそんなことにはしない、というかさせない。

僕にとってもそんなことはしたくないのだ。まあ普通ならそんなことは実行はおろか想像すらしないだろうけど。


まあ、今の僕の異常性を改めて認識したところで捜索しようか。


廊下についている電気も気になるし。


そして昇降口につき、土足のままで(動きやすいようにである。普段から土足というわけではもちろんない)あがる。


ふむ、複数人来ているのならこんな静かな中なのだ、話し声が聞こえるはずなのだがそんな声は全くしない。


ここは田舎町でもないが、都会でもない所なので警備員などいない。

というか、この『七不思議』がはやっている間に雇われたら本格的にやばい。


その警備員はもちろん『いなく』なるだろうし、そのことが話題になって『七不思議』の規模が大きくなり収集がつかなくなったら困る。非常に、


そして懐中電灯を手に持ち、しかし電気がついているので(二階なのでほのかのものだけれど)スイッチはいれずにいるのだが。


そして二階にあがったのだが・・・


(ガリガリガリガリガリガリガリガリ)


何故か知らないけどスカート姿の女子が一心不乱になにか書いている・・・


というかスカート・・・スカートの中のパンツ。見えてるけど?

(この場合どうしたらいいのだろう。

1素直に言う。    アンサー 何故か殴られそうな気がする。

2遠まわしに言う。  アンサー 結局殴られそう。

3何も言わずに知らないふりをして声をかける。

アンサー 気づかれたときに殴られる。


(だめだ・・・何を考えてもバッドエンドにしかならない。というかなんで全部僕殴られてるの?)


いやぜんぶ僕の妄想だけど。


もういい、1だ。1を選ぼう。一番ましだろう。・・・主に痛みが。


「あの、すいません」


(カリカリカリカリカリカリカリカリカリ)


「あのーすいません何してらっしゃるんですか?」


(カリカリカリカリカリカリカリカリカリ)


「あのーすいません!何してらっしゃるん「うるさい!」痛ーっ!無茶苦茶痛ーっ!お前ペンで刺すなよ!手首を!地味に痛いだろうが!」


「うるさい子ですね、邪魔しないで下さいよ。アメちゃんあげますから」


こ・・・こいつッ、僕の事小学生が何かだと思ってるッ・・・。


たしかに・・・この見た目だししょうがないだろうけれど、小学生だとおもってるならペンを刺すなよ。幼児虐待になるぞ・・・幼児じゃないけど。


「いや、僕これでも高校生・・なん・・ですけど」

「はあ?そんな事あるわけないでしょう?高校生でこんなに小さくて可愛くて、抱きしめたくなる衝動にかられるわけがないでしょう。事実、今部屋に飾りたいぐらいですし」


くっ!精神攻撃と、されたらいろいろ終わる。と言う恐怖心を与えてくるな・・・この人。

ある意味天才なんじゃないか?


「いや僕高校生だし、二年生だし、春夏秋冬 四季ってきいたことない?」

「残念ながら聞いた事がないですね」

「というか何年生なんだい?」

「一年生です。ピッカピカの」

「・・・・・・」

たぶんそれは、入学したてのときに当てはまるのだろうし、それこそ小学生にのみあてはまることだろう。


「というかヒトトセさんは本当に二年生ですか?」

「まあそうだけど」

「身長も私よりはるかに小さいのに?」

うるさいな。確かに160後半ぐらいだろうけど、僕は153cmだけれども。

「そうだけど・・・」

「胸も小さいのに?」

「それは知らん」

僕男だから、れっきとした男だから、男の娘じゃないから!


というかやばいな。


・・・カサッ・・カサカサカサッ・・・


来たぞ・・・


「ちょっとこれから僕の言う事を聞いてくれ」

「はい?」


「目をつぶれ」


そして少女は目をつぶり、


『ソレ』は現れた。


七不思議では結構メジャーなもの。『七不思議』の一番目、その名も








『テケテケ』






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