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Sugartownは恋の都  作者: びん せんと
4/31

第4章~信じる?赤い糸~

ついに、昭吾の恋心は頂天に達した。

ラジオ番組が終わり日付が変わった時、

桃子からのカセットをラジカセにセットした。


ヘッドホンで耳をすます。

BGTの『君の瞳に…』のイントロが流れる。

さっきラジオで聴いたのよりも長めなイントロだ。

ブラスが絡み始めるころ、

桃子のおしゃべりが始まった。

桃子の写真を見つめながら、聴き入る昭吾。

完全に、胸を貫通されてしまった。


「この曲は、昭吾くんに是非聴いてもらいたい曲です。」


『君の瞳…』のロングヴァージョンだ。

いろんな洋楽が入っているDJカセット。

手紙には書いていない、桃子のエピソードにびっくり。


「昭吾くんは、東京へ来た事はないの?」


と話し始めた桃子は、

中学の頃、フィギュアスケートを習ってた時、

リンクに隣接している修学旅行宿から、

高校生に声をかけられたと話した。


他愛のない話だが、昭吾にも覚えのある話。


「確か、僕たちが泊まった宿の横に、

スケートリンクが…


え?まさか?


もしかしたら、あの時話しかけた女の子が、

桃子だったのかもしれない。」


昭吾はこの時、赤い糸の存在を、

初めて知った。


再来年の二月、

桃子たちの修学旅行が広島だとも語られている。


最後の曲。


昭吾は、聞いたことが無い曲だ。

しばらく聞き入っていると、

桃子のおしゃべりが始まった。


「昭吾くんに会いたいです。

早く東京に来て下さい。

待ってます。」


最後に吹き込まれた一言だった。

昭吾は、しばらく動けない位、

固まってしまった。


今後、一生忘れる事は出来ないであろう、

昭吾、十八才のバースデイだった。


次の日学校で、

予想通りの手厚い仕打ちが待っていた。


「なぁ昭吾、あのオンナは何ない?」


「おめえだけ、コソコソ抜け駆けかよ?」


「わしも文通しようかのぅ?」


「ええのーおめえだけ」


今更言い訳なんかしたくない。

なんだか、罵られて心地良かった。


夜、昭吾はペンをとる。

どうしても桃子に送りだいメッセージがある。


「桃子、僕も君が好きだ。

修学旅行まで待てない。

来年は僕たち、必ず会おう。」


それから暫くは、お互い期末テストや、

年末の行事などで忙しく、

文通はお休み。

クリスマスカードと年賀状のやりとりをした程度だった。


『赤い糸』の存在を信じて。







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