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クールっ!?

クールっ!?〜文化祭中日編〜

作者: 矢枝真稀

今回も文化祭編です

文化祭初日は、慌ただしく過ぎた。昨日の幸せな昼食のひと時をぶち壊したのは、優からの電話・・・


『緋沙っ!?ナギちゃん連れてすぐに戻って!!なんか二人の姿見たってお客さん達が大勢来ちゃって、私らだけじゃ接客が追い付かないのっ!!』


そんなわけで、ナギと二人で過ごした時間は10分少々・・・。急いで生徒会室に戻れば、いつの間にか長い行列。

最終的に、一時間待ちの行列を捌き終えた時には、終了時間の30分前だった。足はガクガク手は震え、顔は作り笑顔をする事も辛かった。




そして迎えた文化祭中日なかび。三連休の中間、しかも土曜日という事もあって、一般客や他の学生も昨日より多い。もっとも、一般客のおばちゃん連中は、フリマや各学科で作った食品や野菜、お菓子なんかがお目当てなのだろうが・・・。


「さて、今日は文化祭の二日目だ。昨日よりも忙しくなるだろうが、みんなの力で二日目も盛り上げていこう!!」

『『おぉっ!!!!』』


9時まで残り5分、気合いを入れて、始業のチャイムを待った。






◆◇◆◇◆◇






キーンコーンカーンコーン・・・


午前9時、文化祭二日目が始まりました!!昨日はメイド服でしたが、今日は黒い燕尾服です。優先輩いわく、


「今日は執事の格好だよ!後はこの眼鏡を掛けてねっ!!」


という事だったので、執事服でちょっぴりレトロな伊達眼鏡を掛けてます。正直、今日は昨日より楽な気分になりました!

あ、最初のお客さんみたいです!

「いらっしゃいませ!あ、柊先輩!!」

「ヤッホー、ナギちゃん!!」


最初のお客さんは、同じ高校の三年生の、ひいらぎ先輩と、その友人さん5人組みです。柊先輩は小学校の頃からの知り合いで、学科こそ違うけど、いつも可愛がってくれるお姉さんみたいな人です。

短髪日焼けの小麦色美人の柊先輩ですが、なぜか彼氏と長続きしないらしく、よく愚痴を聞かされました。今回も、また愚痴を聞かされるんでしょうか?


「ナギちゃん、注文いい?」

「はい!」

「んじゃ、コーラの人は挙手!・・・って全員じゃん!!後はねぇ・・・あ、から揚げとポテトのセットを二つでいい?」

『『OK!!』』

「んじゃそのセット二つね!」

「はい!ありがとうございまーす!!」

「後は、ナギちゃんのスマイル一つ!!」


〇ックのスマイル0円!?うわっ、恥ずかしい!!


「えっと・・・こう、かな?」


とりあえず笑顔になってみた。


「うん、いい笑顔!!」


どうやら喜んでくれたみたいです。


「A席コーラ五つとポテカラ二つご注文いただきましたー!!」

『『『ありがとうございまーす!!!』』』


こうして、二日目の接客が始まりました・・・・・ってアレ?会長さん、なんかものすごく僕を睨んでる!?






◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆





あの先輩が、優の言ってたナギに好意を寄せている(?)人達か・・・


「緋沙っ!」


パッコーン!!


「痛っ!優、いきなり何をする!」

「先輩達を睨み過ぎ!」


ハッ!いかん・・・優の言う通りだ。完全に嫉妬剥き出ししてた。


「わかったなら、スマイルスマイル!!」

「あ、ああ・・・」


とりあえず、笑顔になってみるが・・・あれ、なんか上手く笑えてないような・・・


「ハァ・・・緋沙はとりあえず裏方仕事!そんな顔じゃ、接客は任せらんないよ!!」


と、優に説教された私は、裏方へと追いやられてしまった。

しかし、しかしだ!どうしてもナギが気になる。カーテンからそっと顔を出し、ナギの姿を確認・・・・・・笑ってやがる、こっちの気持ちも知らないで。


「緋沙、ナギちゃんの席のお客様からご指名!」

「は?・・・あ!」


気がつけば、ナギの席の先輩達全員が、私を見ていた。




「ご指名ありがとうございます、緋沙です」


とりあえず一礼し、柊先輩の隣に座る。平静を装ってはいるが、何を言われるか心配で、ドキドキだ。


「ナギちゃん、今度はC席三名様のところからご指名入ったから、よろしくね!!」


ナギの背後から、優が声をかけている。先輩達に一礼したナギは、そのままC席の男性客の元へ。そして、ナギが向こうへ歩いていった事を確認した柊先輩は、私に声をかけた。


「ナギちゃんと私は兄弟みたいなものだから、心配しなくていいわよ!」

「へ?えっ、あっ、いや、あの・・・」


まさしく、私の核心を突いた言葉だった。言い澱む私を、先輩は・・・いや、先輩達は、優しく微笑んで見ていた。


「私らにとっちゃ、ナギちゃんは可愛い弟みたいなものだし」

「「「「うんうん!」」」」

「私はね、妹はいるけど弟いないから、ナギちゃんを弟として、可愛がってるの!」

「「「「そうそう!!」」」」


ハハッ、完全に見透かされてた・・・


「ま、そういう事だから、ガンガンアタックしちゃいな!」

「あ、いや、えっと・・・」


ナギを好きだという事も、バレバレでした。


こうして、心のしこりも取れた私は、柊先輩達からナギの好きなものやちょっとした秘密なんかも教えてもらったのだった。






◇◆◇◆◇◆






C席にご指名をもらってから2時間、満員御礼です!昨日みたいに、行列が出来てます!!おかげで休むヒマも、ありません。


「ナギちゃん、開いた席の片付け!!」

「はいっ!」

「弥生、E席ご指名!」

「アイサッ!!」

「宗、次のお客様を店内へ誘導!!」

「りょーかい!」

「手の空いた役員、ドリンクの追加発注!!」

『イエッサー!!!』


優先輩、見事な指揮です。でも・・・ピンクのフリフリ猫耳メイド姿じゃ、あんまり威厳は無いですけど・・・






「ありがとうございましたー!」


これといったトラブルも無く、忙しい時間はあっという間に過ぎて行きました。結局、昼食を摂る事も出来ず、気付けば時刻は午後5時・・・


「ふぃー、やあっと終わったぜ・・・」

「宗、普段から体力つけとけば、別にどおって事ないわよ!!」

「あ〜・・・スタミナだけが取り柄のバカに言われたくない」

「ぬぁんですってぇ!!!」


宗一先輩と弥生先輩の名物[夫婦漫才]は、一日に一度はあります。


「まぁ、バカップルはほっといて・・・」

「「誰がバカップルだ!!」よ!!」


見事なハモりです。


「しっかし、本当に疲れたな・・・」

「う〜ん、こんなに忙しくなるとは思わなかったよ。人手が欲しいなぁ」


人手かぁ・・・・・あ!


「あのっ!」

「んん?どしたの、ナギちゃん」

「人手って、他校の人でも良いんですか?」

「ナギ、あてがあるのか?」

「手伝ってくれるかどうかはわかんないですけど、5人くらいは・・・」


でも、部外者を会長さんが承諾するかどうか・・・


「他校の学生・・・」

「(ナギちゃんと二人で温泉旅行・・・)」

「わかった!顧問には私から話しておこう!!」


優先輩の耳打ちで、会長さんはあっさりとOKしてくれました。優先輩って、会長さんの弱みでも握ってるのかな?


「とりあえず、連絡は入れておきます。来てくれるかは、わかんないですけど・・・」


期待しないで下さいね!と念を押して、文化祭中日は校内に流れたチャイムのメロディと共に、終わりを迎えました。

[クールっ]シリーズも佳境に突入し、残すは文化祭後編となりました。はたして、ナギ達生徒会は見事人気投票一位を獲得する事が出来るのか?

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― 新着の感想 ―
[良い点]  あはは。緋沙とナギのもどかしさと、そこに優のつっこみ、そのバランスが楽しいですね。 [一言]  でも、これ、連載にした方がよくないです?^^;
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