手紙
1年が経った。
レオポルトから手紙が届いており、エリーザベトと手紙のやり取りは続いていた。
10歳になったエリーザベトに父は「そろそろ……。」と話をした。
家族が揃っている夕食後の団欒の時だった。
「エリーザベト、そなたも10歳になった。
そろそろ、許婚が居ても良い頃だろう。」
「お父様……。」
「エリーザベト、良い話だと私は思いますのよ。」
「お母様……。」
「明日、その方に会わせたいと思う。」
「あの……お父様、その方は……どこの方でございますか?」
「我が国の青年だよ。」
「!………我が国の……。」⦅こんなこと無かったわ。運命が変わったの?⦆
「明日を楽しみにしていなさいね。」
「はい。お母様……。」
部屋の戻ったエリーザベトは、レオポルトからの手紙を木箱から出した。
ほとんどの手紙は父に見せていたが、見せていない手紙があった。
その手紙を震える手で出して読み始めた。
涙が出て頬を流れ落ちた。
「愛している。リシー。
私は必ず、迎えに行くよ。
君を私の妻にするために……。
君となら私は幸せになれる。
君の気持ちが私に向いているなら、Ouiと返事を……。
Nonは嫌だなぁ……。
Ouiの返事を待っているよ。
今は人質の身だけれど、祖国に帰ることが出来たら……
私は自由の身だ!
そうなったら、迎えに行くよ。フラン公国へ……
お願いだ。待てって!
愛するリシーへ 君の夫になりたいレオより 」
⦅さようなら……。
もう二度と会うことはありません。
私はフラン公国で一生を過ごします。
………レオポルト様………
どうか……どうか……幸せになって! 幸せに……。⦆




