17/54
雷が鳴った時
釣りをしていると、遠くに黒い雲が見え、そのうち冷たい風が吹いてくることがある。
今から大雨や雷が近づいてくる合図だ。
橋の下や、林近くまでの避難に必要な移動時間を計算し、雨が降るとすぐ駆け込める見込みをつけておく。
雨がポツリと落ち、遠くから雷鳴が聞こえる。
川から上がり、見込みをつけた場所まで移動する。
竿は立てずに寝かしておく。
スコールのような大降りの雨になった。雷が近くで落ちている。
夏の雨はしばらく待つと収まる。
しゃがみ込み雨の音に耳を傾ける。
以前、発雷時に釣りをしていたとき、雷が落ちる前に、手がビリビリしていた。最初は竿を握りしめて手が痺れたと思っていたが、近くに落雷してビリビリがなくなり感電していたのだと気づいた。
雨が収まってきた。
雷の音も聞こえなくなった。
さあ釣り再会だ!