鮎缶
大きくなった鮎が大量に釣れ、そのまま鮎舟に入れて置いたままにすると鮎が酸欠で死んでしまうことがある。
その際は釣りの途中で酸欠防止のため、鮎缶に移しておく。
鮎缶は手作りなので多少異なるが40cm✖️30cm✖️30cmくらいのブリキ製で、上にスリットで魚を入れる開け口がついている。多くはそのままだが、白の塗料で塗装しているのもある。
箱の側面上部には通水用のパンチ穴がいくつか開いている。
鮎を入れた後は、川に沈め石を重しとして乗せておく。
目印のため、ヒラマサ釣り用の大きな浮きに紐を通して鮎缶に取り付け、目印としていた。
鮎舟から1匹づつ鮎缶に移していると鮎が暴れた時に手が滑って逃がしてしまうことが良くあった。
対策として鮎舟から手網にいったん鮎を全て移してしまうと、網の弾力により鮎は飛び跳ねることが出来ない。
鮎缶の設置場所についても上流の発電所からの水が多い時は気をつけないと、発電機停止の際、川が干上がり鮎缶が水から出て鮎が全滅することがある。
昔は、鮎缶を携帯して川に向かっていたが、ここ10年以上は持って行ったことはない。
半日で50匹以上釣れた、古き良き時代の話である。