Don't understand
映画のプロット
そのリーマン球面上を男は加加加速しながら移動したがいつまで経っても端にはつかない。
のたくったような時間を非連続に跳躍しながら切断し
伊藤伸恵が捨てたシケモクとバドワイザーを拝借し
切られた時間はどこへいったのだろう?
3840番と書かれたプラークが入口に打ち込まれた部屋に入る。灯りはなく、一歩踏み入れれば足元も見えないような闇である。目が闇に慣れ辺りを見渡すと壁に何かが付着しているのが見えた。それはレザースーツに身を包んだ無数の腕で壁からびっしりと生えている。それぞれの腕が鞭を持ち獲物を捕らえようと他の腕を器用に避けながら揺れていた。
それらは埃を被り象徴界に顕在する時を待つ
ノーメンクラトゥーラ、肉(ユニバーサル横メルカトル)、磁気テープ、デジタルデータ
これら四元素のデータがヴェルギリウスの代りを果たす
‥少々の画像の乱れ‥
エックハルトは無こそ苦であるといったが生こそ━ただ存在してることこそ苦である
無限に消費が拡大される表象でシミュラークルされるガン細胞はミメーシスにはなれない
空が白みだしたことに男は気づいた
次に白みだしたのは空でなく光そのものであるとわかる
文字数制限を突破するために男は擬音を加速する
アウラは余りに重すぎてトリチウムのように置いてかれ
文字数の壁に達するその度に"音"が生成され男に統辞的に命令を下す
パッサカリアに達した時男は気づく[・・・]それがアステカの祭壇の中だと
「本当に申し訳ない」
握りしめた携帯から聞こえる
男は泣いていた、わかっていたからだ
祭壇の少女がレイプされてることに━
少女をレイプしていたのは名前がある男だった。
少女は呟く"please me sing 'love me tender'”
モリニエは黙し拳を振り下ろしてるのだろう肉を打つ鈍い音が聞こえてきた。自身の真上で起こっている出来事なのに男には携帯から聞こえてくる音以外何も聞こえなかった。