作業?WORK?いやバトルっしょ!!
第5話です。いがいと時間かかるけどたのしい
最初のコボルト達を、倒してから俺は森の中を歩いていた。
一応歩き始めてゲーム内では2時間くらいたっている。
それなのにもかかわらず町が全く見えない。
というか道すらないし、広すぎるぞこの森
「グギッ」
「グギギギ!」
「グギッグギッ!」
獣道を歩いていると声が聞こえた。茂みに隠れながら声のする方に行くと肌が緑でちょっと腰が曲がったモンスターがいた。
ゴブリンだ。
「うわっ。なんだよこの広々とした場所。めちゃくちゃゴブリンいるじゃねぇか笑」
多分ここら辺は森の奥くらいだろう。ちょっとした広めの公園くらい開けた所にゴブリン達がわんさかいた。
それにいくつか洞窟みたいな穴も見られることからもっといることが予想される。
あとは大木が1本あってそこでなんかはしゃいでいる様子も伺える
「まあ死んでもいいからとりあえず、一狩り行きますかっ」
一般的なRPGゲーでは絶対に登場するゴブリン。ゲームとかアニメによってその特徴はかわいいものからトラウマレベルの怖いものまで様々だ。
ではこのゲームではどっちなのだろうか?
ゴブリンの説明はこうだ。
・コボルトと同じ最弱種
・動物よりも人の肉が大好き
・種族的に女が少ないため、人間の村を襲い女は犯し男は食す
・どの種族とも交配が可能(魔物も含む)
・ひどい匂いで残虐性が強い
・1匹いれば周りに100匹はいるゴキブリ並みの繁殖力
まあ要約してこれだ。しかもこのゲームはリアルに忠実なためか匂い判定はあるし、グロ判定は一切モザイクが掛からないようだ
一応R18という風にはなっているが、自己責任プラス親の同意でどの年齢でもできるが基本的には18歳からである。
「なんか一々ヨダレとかもリアルなんだよな〜気持ちわりぃ」
ゴブリン達は常に何かに飢えているようでヨダレを垂らしているみたいだ
「そういえば、俺この大剣しかねぇわ。どうしようか」
ゴブリンやコボルトは体がそこまで大きくないため、巣は人がやや屈んで入る程だ。
そのため、長剣や大剣などの長物は洞窟等に引っかかったりと敵の格好の的になってしまう。これは某ゴブリンをスレイヤーするアニメで学んだ。
だからゴブリンとかだと短剣などが好ましいし小さめの盾を持つのがいい
まれに例外としてゴブリンの上位種やそこを支配するモンスターが居る。それらがいる場合は、巣は広く大きくなるから大剣とかでも問題ない場合がある
「短剣かぁ……短剣なぁ……wコレしかないんだよな」
〖小鬼の剣先〗・・・ゴブリンがよく使う道具。短剣扱いではあるが道具扱いでもある。先の尖ったところで急所を攻撃するとクリティカルが出る。スコップとしても利用可、たまに道端に落ちている
こんな説明ついてんだよ。このゲーム意外と優しいのが使い用途が分からない装備やアイテムなどは説明してくれると言うのだ。
そんでこの小鬼の剣先もといスコップは能力自体は問題ないのだが、耐久値が分からない。そこは見れないのか……
ピコン!!!
スキル獲得!!!
New!「詳細鑑定」
〖小鬼の剣先〗・・・耐久値は武器と言うより便利道具扱いなため、短剣よりはかなり低い
なんかスキル獲得しちゃったわ
条件が分からないから後で要確認しなきゃだな
「まあ、短剣はこれしかないし盾はゴブリンから回収するか」
かと言ってこれを持って正面から行く訳では無い。どこかに見張りが立っている場所があるのがこの手の定石だからな
それをまず探すのが先だ
まあ、この人数でこの広さなら少し歩けばあるはず………
「よしっ、あったぞ」
ゴブリン達が多くいる場所から100m離れたあたりに人骨のヘルメットみたいなのを被ったゴブリンが2匹いるな。
ちょど裏には綺麗に掘られた穴もあるし
どちらか1匹居なくなれば、やりやすいんだけどなどうしたもんか。
ピコン!クエスト発生!
〖ゴブリンの巣掃討作戦〗
参加しますか?
はい いいえ
そんなことを考えてたらなんか出てきた
「なんじゃこれ、クエスト?…これが?」
このゲーム初のクエストがこれか。
まぁ自分の実力でどこまで行けるか分かるし、クリアできそうならしたいところだしな!
Lvも上がるだろうからやってみるとするか
「はい……っと」
参加人数は何人ですか?
「おっと……」
参加人数か、こんなものもあるんだなまあどう見てもソロ用ではないだろうしな。
このゲームはGTOと違ってデスペナがあるしな
一応下の方に参加上限として6人と書いてある。
つまり6人分のは働きが己に求められているものとわかる。
ただ悩んでいてもこの場には俺一人しかいないから俺1人と書いておくとする。
そしたらピコン!っとなってクエストがスタートされた。
「とりあえずあいつら2匹をどかすか……」
そう決心した時、左側に立っていたゴブリンが20mくらい離れていった。多分用を足しに行ったのだろう。
このゲーム、そこら辺はリアルに近い。
もちろんプレーヤーにも現実の尿意等は存在するため、その時は警告で教えてくれる。
「よし、今だな。まずは洞窟前のを殺して、帰ってきたヤツを背後からだな、」
そうつぶやくと同時に俺は洞窟前のゴブリンに襲いかかった。
幸いにもそのゴブリンは外のため大剣で首を横薙ぎにチョンパして、即座に近くの草むらに隠れる。
待つこと3分程
用を足していたゴブリンが帰ってきたため小鬼の剣先で首を突き刺す。
「フゥ〜、ドロップアイテムはなしか」
所詮ザコMobだ。コボルトのドロップが珍しいくらいだな。
ピコン! ゴブリンのキル確認
2/365
キル数が表示され、同時にゴブリンの数もわかった。
ちょっと多すぎないだろうか。まだ、363匹いるということだ。これだけいるとなるとボスも居そうだな、気をつけよう。
洞窟に入り当たりを見回しながら歩いていく。少し歩くと奥にあかりが見えたため身を低くしながら覗いてみる。
「うへぇ〜、ここ産卵場所かぁ」
本当にきしょくわりぃ、俺はまだ色んなゲームやってきてグロ耐性はあるけど、多分初めてやるゲームがこれとかなら普通にトラウマレベルだろうな。
だってこのゲーム、プレイヤーに対しての血のエフェクトとかは無いけど、モンスターやNPCはエフェクトありだからな。
ただNPCもAIが搭載されているからまじでプレイヤーに見えるらしい。
さて、話は戻るが何故か産卵場所が分かったかと言うと、死に絶えたであろう女(NPC)と男だったら分かるイカ臭さが五感を刺激したからである。
「なんで、ここリアルに再現するかねぇ?俺じゃなきゃ吐いてるぞ」
そう言いながら様子見していると、
「「ギャッ!ギャッギャッギャッ!」」
ゴブリン……もういいやゴブで。ゴブが何匹かやってきた。
俺は小鬼の剣先を取り出す。
「クリティカルかぁ……いっその事全部クリティカルしたらいい事ありそうだな笑」
そもそもクリティカルというのは10回攻撃して1回出るか出ないかの確率なのでそう毎回出すことは難しい。
しかし、持ち前のスキルと技術があればできるものは存在する。
そう例えばクソゲーを木の棒でクリアした者とか
「オラァ!」
ズシュッ!
俺は飛び出て1匹を殺すともう何匹か殺していく
もちろんクリティカルを出している
それらを繰り返して繰り返して繰り返しした。
ピコン!
キル数
185/365
実績達成!!!
100連続クリティカル!!!
称号獲得!
【ゴブリン虐殺者】!!!
半分くらいに殺ったところかな。100匹連続クリティカルを成功した時称号というものを獲得した。
これにはある程度のステータス補正がかかるようで「詳細鑑定」で見てみると
【ゴブリン虐殺者】・・・ゴブリンを一撃で100匹仕留めた者に与えられる称号。クリティカル率+5%、TEC+10の補正がかかる
またゴブリンからは必ず敵対判定を受ける。
割と当たりな称号ではあるとは思う。もちろんデメリットもあるけど些細なことではないように思う。
しかも俺は今のところゴブリンに気付かれずに殺している。
途中何度かバレそうになったがその度「ギャッ!」っと真似てやり過ごした。
そんなこんなで色々あり今のステータスはこんな感じだ。
_____________
名前:フウリン
種族:人族
職業:傭兵(大剣使い)
所持金:27560ドーラ
Lv9
HP(体力):51
MP(魔力):28
STM:31(+15)
STR(筋力):42
AGI(俊敏):25
TEC(技量):20(+10)
VIT(耐久力):34
LUC(運):18
スキル
〖技能スキル〗
兜割りLv1
咆哮Lv1
スラッシュLv2
〖特殊スキル〗
隠密Lv1
詳細鑑定Lv1
〘称号〙
【ゴブリン虐殺者】
_____________
装備は省かせてもらった、どうせ変わらないしな
バレることなく殺せているからか「隠密」というスキルもゲット出来た。それにしてもレベルアップごとに大体は1から2ずつは上がっていくような仕組みみたいだ。
スラッシュはなんかレベルが上がっていたからまたこれも要確認というか検証しなければだな
「ふぅ、洞窟の中のゴブリンは多分ほとんど片付けたな。」
ここまで来たのだからそいつらにも見つからずに殺したいと思っている。
そのためには1匹から5匹ずつ狩る必要がある。時間はかかるがやるしかない。
しかも不安点がひとつ。ここまで大きいと必ず上位種がいるはずなのだがどこにも見当たらないという点
「一旦こいつらどこに誘き寄せるかだな……一網打尽できるアイテムも拾ったしなぁ」
ゴブリン達を狩って狩って狩りまくっているいる時にある部屋を見つけたんだけどよ、そこは挑んだであろう冒険者の道具がたくさん捨てられてたんだ、金もあったし色々道具もあったんだけど、ほとんど錆びたりしていてよ
ただ1つだけめちゃくちゃ使える道具があったんだよ!
「時限式広範囲爆弾」・・・周囲半径50メートル圏内のものを全て吹き飛ばす爆弾。奇跡的に状態良く残っていた珍しい魔道具
売買価格45000ドーラ
「あそこにしよう。じゃあ「隠密」……」
少しいい場所を見つけたので、俺は隠密でそこまで行き誘き寄せることにした。
この隠密凄いのがLv1なら視認されなければ見つからないことだ
それでゴブリン達がいる広場の大木の下の小さな窪みまでたどり着けた。
さて、着いたはいいが誘き寄せ方が思いつかない。
そこで俺はゴブリンをよく観察することにした。
もうルビ振ったやつは次からはめんどくさいのでしませんw