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ナイトメア  作者: SHIRO_KUMA
第一部
8/128

謎の病②


当時、そのスターの死についてはマスコミに伝わる前に、

限られた親族と多額の援助をしていたとされる数十名だけに限定的な範囲で知らされたというのだ。


集められた人々は当時信仰していたという聞いたこともない神の教えに従って、

死者を除いた99名の弔う人々で10日間同じ場所で交代を繰り返しながら祈りを捧げて過ごすという不気味な儀式があったそうだ。


集められた参加者はその儀式を礼拝堂で行なって過ごしたというが、

その場所は通気口があるだけのほとんど閉ざされた暗い地下空間であった。


数日が経過したところで十数名が毎晩“恐ろしい悪夢”を見ると言い出し、

その場から離れようとしたというのだ。


日の光の入らない牢獄のような場所で、

過酷なことを続けていれば無理もなかった。


しかし、儀式を取り仕切る者は途中で投げ出すことを許さなかった。

そして一週間が過ぎようとしたところで事件が起こった。


礼拝堂で祈りの交代で睡眠を取っていた数十名が集団で目覚めぬまま、

その後一挙に息絶えたのだ。



このとんでもない異常事態に儀式は急遽中断を余儀なくされた。

結果、スターの死と合わせて世界でこの不可解な事件が公表されて話題を呼んでしまう。


それでも熱心な崇拝者達は再度儀式を行なうとして、

人々を集めなおしもう一度この儀式をやり直した。


恐ろしいことに、前回と同様の結果を生んでしまった。

悪夢にうなされると訴えていた人々がまた目を覚まさず息を引き取ってしまったのだ。


この件もまた輪をかけて大きなニュースとなり、

専門家達は揃って悪夢によるものと言い出したことで



この現象は“ナイトメア”と名付けられた。



そして、世間が一連の事件で広がったものを感染と囃し立てるように騒いで語った事から、



“謎の病”という名とともに世に広く知れ渡ったのだ。




―――というのが俺が過去にテレビで見て得たドキュメントドラマでの知識だ。



ナイトメアについての知識は世間でもそんな所で、

このことも諸説あるとされながら様々な憶測が飛び交っている。



修正:230823A

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