小さな幸せ
気が付けば朝になっていた。化粧も落とさず寝ていたせいか、とても不快な目覚めだった。
体がだるい。重い。二十代も半ばに差し掛かると、一日やそこらでは体は回復してくれない。
時刻は五時半。まだ寝ていたいが、規則正しい体内時計が目覚めたがっていた。
仕方なしに起床し、排泄をすませ、顔を洗いに洗面所へ向かう。クレンジングで適当に顔を洗い、化粧を落とすと幾らか気分がスッキリとした。
部屋に戻り、化粧水をバシャバシャと付ける。仕上げの乳液も少量付け、キッチンへ向かった。
トーストをかじりながら、ぼんやりとやるべきことを考える。今日は完全休暇。何も無い日だ。ただ、色々食材や生活必需品を買わねばならない。
朝食を食べ終わり、取り敢えずパソコンを開いてみる。レシピを検索していたがいつの間にかゲームをしていた。
コーヒーを飲みながら、朝からゲーム。休日の楽しみの一つでもある。
窓から射し込む日差しがポカポカと暖かい。
コーヒーの香りに包まれ、多幸感に浸る。
ああ、幸せだなあ。
私には何も無い。でもなんか今、幸せだ。
穏やかな一日が始まろうとしていた。
貴方も良い一日を過ごせますように。