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CHAMELEONISM  作者: 朝永有
5/12

ヒーロー

あの日はそれがすべてだった

絶体絶命のピンチだろうと

君は何事もないように現れて

光を置いていくんだ


砂場の上でポーズを決めて

滑り台から飛び降りて

その姿に必死に近づこうと

誇らしく長い影が伸びる


埃まみれになっても

到底追いつけやしない

それはそれで当然だ

君の姿は輝いているから


あの時まで目に見えていたから

いつも傍にあると思っていた

見向きもしなくなったあの時だって

心のどこかで傍にいるのだと


この日はそれがすべてだった

絶体絶命のピンチのまま

頭下げて指先で叩いて見える

光が目に痛いんだ


気づけば日は落ちていて

誰も周りからいなくなって

非常口を教える灯りで

消えそうな影がひっそり


当たり前のように傍にいた

その姿はもうなかった

いつまでもいるはずないのに

それを望んでいたんだな

眩しすぎた光に憧れ

眩しすぎる光に顔伏せ

なりたかったものになれないまま

輝ける自分になれたら それで


埃まみれになっても

到底追いつけやしない

それはそれで当然だ

君の姿は輝いているから

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