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CHAMELEONISM  作者: 朝永有
2/12

Motion Blue

聞き慣れたアラームが鳴る前に

目を覚まし腕を伸ばす

くしゃくしゃになった毛布に潜る

「あと少し」が口癖になって

目をつぶる毎日

だけど 今日は違うみたいだ


寝ぼけ顔の街に響くエンジン音

街灯も睨みつけて眠る


一つずつ消えていく星座

形も知らずになぞる

指先に着いた滴を

ズボンの裾で拭いて覗く

見えない光は今もどこかで輝いているのかと

思い馳せてしまうような夜明け


寝癖を櫛で梳かして

見つめる鏡

3割増しで開いた両目

早起きは三文の徳と聞いていたけれど

実感は特になくて


レンジの中で回るパンのように

同じ生活は巡る


積み上げて崩れ落ちそうな

漫画の包装を破る

物語の始まりなんて

ビニールが浮かぶようなきっかけさ

ページをめくる指は誰でもない自分なんだってこと

思い馳せてしまうような夜明け


一つずつ消えていく星座

形も知らずになぞる

指先に着いた滴を

ズボンの裾で拭いて覗く

見えない光は今もどこかで輝いているのかと

思い馳せてしまうような夜明け

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― 新着の感想 ―
[良い点] いつもの何気ない日常。いつもの味気ない日常。その中で一つの浪漫を探す。探しても見つからないのを知った上で。それこそが一つの浪漫なのだと。共感すると同時に、考えさせられる詩だと思います。
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