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神様(仮)達の日常  作者: 葛葉 シナチク
7月
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神様(笑)の日常 真照のお料理教室(カレー編)



今日は日曜日。


「遅いわね…」


あたしはあたしの家の厨房で腕を組んで人を待っていた。

家にいるけれど今日は人が来るから外出用の服…ワンピースを着ているわ。


そこにピンポーン、とチャイムの音が響く。


「真照様、お客様です」

「分かったわ。通して頂戴」

「承知いたしました」


メイドが来客を告げる。

その客とは…


「やっほー、日神 真照!」

「お邪魔します。」


楽雪とこころよ。


☆☆☆


さかのぼる事数日。

あたしは楽雪にお願いをされた。


そのお願いとは、『料理を教えて欲しい』という物。


楽雪曰く、


「ボク、今幸神 万の家に居候しているんだけど、そろそろ引っ越そうかなって思って。でもボク料理が出来ないんだ。これじゃ引っ越した先で美味しくないごはんを食べる事になっちゃうよ!それは嫌だから日神 真照、料理を教えて!」


との事。


特に用事も無いし、むしろ暇だから楽雪に料理を教える事にしたわ。


あたしとしては楽雪が万の家に住んでいるっていうのが気になるわね。

羨まし…くなんか無いわよ別に!

美少女と過ごせて幸せよね!ふん!


そんな話をしていたら、こころが話に入ってきたわ。


なんでも、こころは料理が苦手なんですって。

意外だわ。


そんなこんなで今日、あたしのお料理教室を開く事にしたのよ。


☆☆☆


「今日はカレーを作るわよ」

「いえーい。どんどんぱふぱふー」


楽雪がおだてる様に手を叩く。

こころはカレーと聞いて少し嬉しそうにした。


そうよね。カレーはみんな好きよね。

カレーは具材は何を入れても大体美味しくなる点と作りやすさの点で今回抜擢されたわ。


カレーを作るのに用意したのは人参、ジャガイモ、玉ねぎ、豚肉、水、市販のルー、白米よ。


「この中に苦手な物はあるかしら?」


あったら抜かないといけないわね。


「ボクは無いよー。食べ物は全部食べられる!」

「わたしも無い。」

「なら大丈夫ね」


あたしは人数分の包丁とまな板を取り出す。


「まず、人参、ジャガイモ、玉ねぎ、豚肉を一口サイズに切るわよ。…っとこんな風にね。ジャガイモは芽を取りなさいよ。毒の成分が含まれているわ」

「はーい」


あたしは楽雪とこころの目の前で材料を切っていく。

スルスルとジャガイモの皮が剥けていく。


「包丁が難しかったらピーラーでも良いわよ。ほら、この部分はジャガイモの芽を取る事が出来るわよ」


あたしはピーラーの刃の横についている突起物を指差す。


「へー、ここその為の部分だったんだね。初めて知ったよ」


楽雪は楽しそうにピーラーを掴み、ジャガイモの皮を剥こうとする。

しかし、楽雪がピーラーを握った途端、パキョッ、と音がしてピーラーは木っ端微塵になった。


「「「……(。)」」」

「…てへっ?」

「てへっ、じゃ無いわよ!」


楽雪がすっとぼけようとしたけれどそうはいかないわよ!


「はい…力の加減を間違えました…反省してます…」

「後悔は?」

「していない!」

「楽雪ぅううううっ!!」


反省しているなら後悔しなさいよ!

そこまではセットよね!?


そこに、楽雪に何か板の様な物が結びつけられる。

こころが何処からか取ってきた板だった。

大きさは楽雪の胴部分位ね。


それには『ボクはピーラーを木っ端微塵にしました』と書いてあった。


「んふふっ!?」


あたしの口から変な笑い声が漏れる。

そういえば悪さをしたペットにこういうのを着けた画像があるわね。

あれは可愛いけれどこれは…。


「アホっぽいわね」

「ボクもそう思う」


残念、人にやっても可愛くは無い。


「でも面白いから終わるまでそれでいて欲しいわ」

「え〜。まあ良いよ」


写真でも撮っておこうかしら。


「あら、切り終わったのね。じゃあ鍋に切った具材を入れるわよ。暫くしたら水を加えて中火で15分位煮込むわ」


この時アクが出てくるから嫌いな人は取った方が良いわね。


「で、割ったルーを入れるわよ」

「これでいいかい?」


楽雪の手の上には粉々になったルーが乗っていた。

…絶対に力み過ぎたわね。

ぱっと見なんの粉なのか分からないわよ。


「10分位煮込んで…完成ってあら、何よそれ…」

「……カレーだよ、多分…。」

「多分!?」


目の前には虹色に光るカレーが存在していた。

わーおからふるー。


「何をどうしたらそうなるのよ?」

「分かんない。」


おかしいわね?途中までは普通だったわよ?

これはあたしにはどうしようも無いわ。

呪いという方が正しいわね。


「実は錬金術師だったりする?」

「しない。仮には錬金術師だったとしてもやらない。」

「だよねー。食べてみてもいいかい?」

「良いけど、自己責任だから…。」


楽雪が虹色のカレーをスプーンですくって食べる。

口に含んだ途端、ぴしりと動きが止まった。


そして一言。


「…不味ぃ…」


楽雪はバターンとひっくり返った。

慌ててメイドが駆け寄ってくる。


こころが何か悟った様に遠い目をしていた。

彼女達の私服が全然思いつかない…。

何が似合うのか分からない…。

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