第1章 ジークと師匠ラグナロク(Ⅰ)
目を覚ますとそこは、どうやら森の中のようだった。視界はボヤけて見ずらいがそれは間違い無さそうだ。
そこでとあることに気づいた、俺は転生したはず、ということは普通家の中…せめて室内のはず、なぜ森の中なのだろう……
そう考えていると人の気配がした。
「――?――――――――」
やはり転生は成功しているらしい何故なら覗き込む人影は聞いたことがない言葉を話していたからだ。
俺は何となく手を伸ばす…するとその人影は俺を抱き上げ…
「――――――」
笑顔を見せた。
それが俺と師匠…ラグナロクとの出会いだった。
――――――――――――――
どうも、俺は今2歳となりました。
そんな訳であれから2年経っている。その間に言葉を覚え文字も読めるようになった。なので今は魔法書を読んでいる。
ちなみに公用語と魔導文字、古代零奏文字があり、すべて、育ての親〈ラグナロク〉により教えられている。
ラグナロクによると、「覚えるのが早いが良いか、楽しいからどんどん教えよう」と言う感じに教えてくれるのだ。
とてもありがたい。
しばらくすると玄関から物音が聞こえてきた。
「ただいまー。おや?今日は魔法書を読んでたのか?これならすぐ魔法を使いだしそうだなぁ」
そう言ってリビングに来たのは、ラグナロクだった。
「うん。たいくつだったからまほうしょをよんでたよ?」
未だはっきりと喋るのは上手くいかない。
「そうか、そう言えば八神はどうした?」
「さきねぇなら、はたけいじりついでにたんれんっていってどこかにいったよ」
八神とはかつてこの世界に何かの理由で転移してきた超越者で、
本名は〈八神 咲〉というらしい。
見た目は中学生、実年齢は100以上らしい。一緒に住んでいて、姉のようなものである。
「ふーん。あ、そうだステータス鑑定板持って来たし早速ステータス見てみる?」
「ステータスみれるの?」
「おう、見れるぞ?見てみるか?」
そう言うとステータス鑑定板を見せてきた。そしてしばらくすると魔術陣が浮かび上がった。
「この上に手を乗せると手で来るぞ?」
そう言うので乗せてみたそして、思い出す。俺はステータスがおかしい事になっているのを、なぜなら2年間ステータス鑑定などする事も、自分で見る方法も知らなかったのである。隠蔽スキルがあっても見えなければ隠蔽できないので、すべてそのままであった。
表示された内容は…
【ステータス】
名前 ジーク 性別 男 種族 白狼龍
Lv1
体力1500/1500[+200]
魔力1500/1500[+200]
力100[+200]
魔攻100[+200]
守備100[+200]
抵抗100[+200]
俊敏1000[+200]
*スキル
不滅の存在[不滅の存在へとなる]
永久の宣誓[仲間、伴侶に不滅の力を与え、剥奪できる]
際限なき武道[あらゆる武道、武器術の才能と適正を得る]
魔導の神髄[魔法、魔術の消費魔力1/1000。魔力回復力100倍。魔法、魔術威力1~100倍。制御力上昇]
全魔導属性適正[あらゆる属性に適正を得る]
世界観測眼[世界の全てを知ることができる(異世界も適用)]
深淵を纏う者[世界観測眼以外による鑑定、看破を無効。気配、ステータス、足音、匂い、魔力を隠蔽、偽装する]
生活の知恵[生活するのに必要な知識。サバイバル、一般、料理などの知識]
*技能〈全技能ランク最大10〉(異能は除く)
武器創造 rank10
魔法創造 rank10
異能創造 rank10
錬成 rank10
錬金術 rank10
時魔導 rank10
空魔導 rank10
幻影魔導 rank10
星魔導 rank10
聖典魔導 rank10
深淵魔導 rank10
全武道 rank10
蒼炎
風翠
星詠
*恩恵
創造神の祝福
[全てのステータス+200
ただし成長と共に100ずつ上昇]
と言う物だった。
(あ、隠蔽してねぇどうしよ?)
ラグナロクを見てみると…
「ふむ、やっぱりか…」
そう言うとこちらを見たそして
「なるほどジークが転生者だったんだな。だいぶ遅れたがようこそこの世界へ」
そう言ってこちらに笑いかけてきた。
――――――――――
しばらくして、咲姉が帰ってくると家族会議?が始まった。
「ふーん、転生者って事は私と違うんだね?」
「ああ、そうさ。呼ばれたり、おちたりした訳でなく、生まれ変わったものだし。
そうなんだろ?」
そう聞かれたので答えることにした。
「うん、そうだよ。オレは地球からてんせいしてきたものさ」
「……!地球!何時の!?」
咲姉はどうやら知っているらしい。
「西暦2019年だよ?」
「西暦…私の時代の一つ前の暦…てことは1250年以上昔からかぁ」
どうやら暦が違う…と言うより…
「えっ、さきねぇはいつから来たの?」
「私は星暦173年頃だよ?」
聞いたことがない暦だった。
「聞いたことがないよ?」
「ほう、2人は同じ世界に居たのか」
「ラグナロクは驚かないね…」
「そうだね」
「そりゃそうさ、私も転生者で転移者だからな。」
「「ゑゑ」」
どうやらラグナロクも同じ転生者だったようだ。
「まぁ、そんなことより。
転生者という事は神々から聞いた、強くなる必要があるんだろ?ジーク?」
「ああ、勇者のみちびきてになれ、だそうだ」
そう言うとラグナロクは真剣な顔でこんなことを聞いてきた。
「なら、私の弟子になるか?」
「え?いいの?」
「ああ、構わない。
剣、槍、斧、銃、魔導、弓、素手、それら二刀流などを教えよう」
そう言うと手を出してきた。
この中で銃があるのはとても驚いた、おそらくラグナロク含め異世界から以前の転生者が持ち込んだものだろう。あるのはこの周辺だけらしいが。
なので是非受けることにした。
「よろしくお願いします。
ラグナロク師匠!」
こうしてラグナロクの弟子となり、咲姉の弟弟子なった。
……To be continued