第一章 いつも通りじゃない日常(4)
「「ごちそうさまでした」」
「すみません。ふたつもたべさせてもらって」
「いえ、食べてなかったんですから仕方ないですよ」
「あ、ありがとうございます」
といいながら台所のほうをチラ見するのはやめていただきたい。
大丈夫だよね? さっきの食欲が平常じゃないよね?
「じゃ、先お風呂入ちゃっていいですよ」
「だ、大丈夫ですよ。お邪魔している身ですし、私は後で大丈夫ですよ」
「いいんですよ気にしないで。お風呂もちゃんとは入れてなかったんでしょうし」
「えっ? 私そんなににおいますか」汗
「あ、いや、そんなことないですよ」
「やっぱり匂うんですね。すみません。お昼に鳥にふんを落とされたからですかね…」
とことんついてないんだな、この人。
「もういいですから、早く入ってきてください」
「はい。わかりました」
返事をした彼女の後ろ姿はとても負のオーラで包まれていた。はぁ。
「大友さん」
「はい?」
「女の子のいい匂いがしますよ」
俺は何恥ずかしいことを言っているんだろうか。それも、今日初対面の相手に。
「えぇ! 私、今日女の子の日じゃありませんよー!」
「そういうことじゃねぇぇぇ!」
初めて書く作品のなので最後まで読んでいただけるだけで感謝です。