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居候彼女は泥棒猫  作者: こうたろう
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第五章 デジャブ

次の日から、またもや俺はバイトと家とサークルの日々が続いた。

サークルは入った当初よりも行く頻度は落ちてしまったが、いけるときはいくようにしている。そして、ほかの時間は何をしているかというとバイトである。

 前期のことがあったので、夏休みのうちに稼げるだけ稼いでこの前みたいに体調を崩さないようにしよ

うというわけだ。


 というか、大学生の夏休みなんてこんなものだと思っている。


 そんなこんなで日々を過ごし、今日はバイトではなくサークルへと来ている。しかも、今日は他大学の野球サークルとの練習試合だ。

 野球といっても軟式でそんなにビシバシ高校の部活のようにやるほうではないので、休みがちな俺でも出させてもらえるというわけだ。


 まぁ、そんなに休んでいるわけだはないんだが。


 そんなわけで、俺とみのりは今、野球場へと来ている。


「私、野球場って来るの初めてです」


 みのりはそうやって言いながら物珍しそうに周りをきょろきょろと見まわしている。


「そうなんでs。そうなんだ」


 くそぉ、やっぱりまだ慣れないなぁ。


 この前の夏まつりの後、俺はみのりと話す時、麻衣と話しているように話すようになったのだがなかなか慣れず、たまに今みたいになってしまうのだ。


「いいんですよ、難しかったら無理しなくて」


「いや、一度決めたことはやる」


「そうですか。うふふ」


 俺がそう言い切るとみのりはなぜか嬉しそうにほほ笑んだ。

 何がそんなに嬉しいんだろうか。いっちょん分からん。


「よう、哲。っておい! 誰だよその人」


 すると、前から一が走ってきた、と思ったら俺の隣に視線を向けるとすぐにうるさく騒ぎ始めた。


「あ、あぁ。一には行ってなかったっけ」


「お、お前、もしかして、そそそその人って、かかかかのj」


 そういいながら勘違いしている一に、俺が説明しようとしたところみのりが自己紹介を始める。


「初めまして。私は高島みのり、哲人さんの妻です」


「おいっ」


「ひゃっ」


 悪ふざけが過ぎるみのりの頭にチョップを食らわせる。


「お、お前。もうその年で結婚なんて、裏切り者め‼」


「お前も本気にしてんじゃねぇよ」


「うふ、学生結婚ですね」


「少し黙ってろ」


 あの後、みのりのせいで盛大に勘違いした一にある程度の関係をある程度説明し何とか誤解を解くこと

ができた。

 そして、その後準備やらなんやらやって今は試合の直前である。

 ちなみにみのりはちゃんとベンチ外にいる。実をいうと、みのりとみんなのほうへ行くとみんながみのりのほうへ集まってきてしまってなんかいらいらしたので今は途中に来た麻衣と一緒にいてもらっている。

 確かに、みのりは可愛いいのでみんなが話したくなるのもわかる。俺だってみんなの立場ならそうしていると思う。別に、俺とみのりは一緒に住んでいるだけでつ、付き合っているわけじゃないんだし。

 でも、何だろうか。みのりがほかの男と話しているのを見るとなんだかいらいらしてしまうのだ。


「はぁ」


「どうした、哲」


「いや、ちょっとな」 


「そうか。なんかあったらちゃんと言えよ」


「あぁ、ありがとな」 


 そんなことを考えていると、いつの間にか試合開始時間となる。


「ベンチ前」


 そして、キャプテンの号令がかかり。


「集合!」 


「いくぞ!」


「おぅ」


 審判の合図とともに一斉にグランドに飛び出した。




初めての作品なので読んでいただけるだけで感謝です。

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