第一章 いつも通りじゃない日常(3)
「じゃ、とりあえずあがってリビングで待っていてください」
「わかりました」
俺たちはあの後、もと来た道を引き返し家まで戻ってきた。途中、さすがに時間も時間で今から帰ってご飯を作るのもあれなので、コンビニでお弁当を買っていくことにした。
よほどお腹がすいていたのか、コンビニの中では終始彼女のお腹はなり続けていた。
それに伴い、変に彼女の息が荒くなり少しあれな感じになっていたので店員から変な目で見られてしまった。
あれ? そういえば猫耳つけっぱなしだったわ。はぁ…。
まぁ、誰にも知りあいに会わなくて良かった。もし、あんなところ誰かに見られてたら俺の立場がやばい。
あれ? なんかこれフラグっぽくね。まぁ、ラノベじゃあるまいしな。
「大友さん、とりあえず俺のジャージを貸しますんでそれをお風呂あがったら来てください。」
「は、はい。ありがとうございます」ハァハァ
一応こっちを向いてくれているが、机の上に置いてあるお弁当にちらちら目が向いているな。
ちょっと、犬みたいで可愛い。
「じゃ、お腹もすきましたし先にご飯にしますか?」
「はい!」
俺がそう提案すると、元気よく返事をして袋から弁当を取り出す。(二つ)
「「いただきます」」
「う、うまーい!」ガツガツガツ
「もう少しゆっくり食べないと体に悪いですよ、誰も奪ったりしませんから」
「す、すみません。でも、ちゃんとしたご飯を食べたのがもう一か月以上も前だったので」
「よく今まで生きてられましたね」
てか、もうひとつ目食べ終えてるし。
「お金がなかったので、食べられる野草を探してとったりパン屋さんに言って廃棄するものをもらったりしてました」
そんなドラマみたいなことが本当にあるんだな。
こう考えると、普通の生活ができている俺って結構恵まれているのかもな。
そんなことを考えながら彼女のことを見つめる俺であった。
初めて書く小説なので、最後まで見ていただけるだけで感謝です。