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居候彼女は泥棒猫  作者: こうたろう
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第一章 いつも通りじゃない日常(10)


「キキー」


 家の前に着き自転車を降り、玄関へ向かおうとすると玄関で大友さんと青と白の島縞模様のシャツを着た配達業者の人が何やら話していた。だが、少し様子が変だった。

 彼女は何やらおどおどしており、配達屋さんは困ったような顔をしていた。


「どうかしましたか?」


 俺は駐車場横に自転車を止めて声をかける。


「あ、哲人さん」


 大友さんは俺の存在に気付くと、安心したのか表情が「ぱぁ」と明るくなった。


「あ、こちらのお宅の方ですか?」


「はい、そうですが」


「実はサインをいただいたんですが…」


 そういいながら配達員の人はサイン欄を見せてくる。そこには「大友」の文字がある。

 あぁ、そういうことか。確かに家は本人の家なのにサインが違ったら困惑するよな。


「あぁ、すみません。大友は彼女の旧姓です。」


 そういってサイン欄を訂正して書き直す。


「そうだったんですか。はい、これで問題ありません。では、これで失礼いたします」


「ご迷惑おかけしました」


 二人そろって軽く会釈し、配達員は家の前に泊まっていた車へと戻っていった。


「ふぅ、大丈夫ですか?」


 そういって彼女のほうへ向き直ると、彼女は顔を真っ赤にして頭から湯気を出していた。


「へっ? あ、あのー、大友さん?」


「あ、はい。だ、大丈夫です…」


「そ、そうですか。じゃ、もう入りましょう。暑いですし」


 全然大丈夫そうには見えないんだが。


「あ、はい。あ、あのー。さ、さっきのって」


「さっき? あぁ、すみません。あの説明のほうが早いかと思いまして」


「そ、そうだったんですね」


「はい、不快な思いをさせてしまいましたよね。すみません」


「いえ、そんな嫌とかじゃn…」


「えっ、何ですか」


「い、いえっ! 何でもないです」


「そうですか。それじゃ、お昼にしましょう」


「はい」


「あなた」ボソ


 ん? 今、返事の後なんか言ってたような気がしたけど。気のせいか。

 靴を脱ぎ、リビングへと向かうと既にいいにおいが立ち込めていた。


「この匂いは、焼きそばですか」


「はい、ちょうど麺の賞味期限が今日だったので。今温めなおしますね」


「何からなにまですみません」


「もう、そういうのなしにしましょうよ。私も泊めさせて頂いてる身ですからお相子ですよ」

「それもそうですね」

「はい。じゃ、少し待っててください」

 そういって彼女は台所のほうへ向かった。一方、俺の方はすることは特になかったので荷物を自分の部屋へ置きに行き、手を洗うため洗面所へと向かった。

 リビングへ戻ると先ほどと違いテーブルの上には焼きそばが二つおかれ、大友さんが席に着いていた。


「おまたせしました」


「いえいえ、ちょうどできたところですよ」


「そうですか」


「「いただきます」」



「「ごちそうさまでした」」


 昼食を食べ終わると、当然のように俺が二人分の食器を台所へもっていき片付ける。今朝までは大友さんも「私がやります」と言っていたのだが、そういうのはなしにしようということに先ほどなったばかりなので何も言わず、今はテレビのほうへと目線を向けている。


「さて、じゃ、今朝の話の続きをしましょう」


 食器を洗い終え、席に戻るとそう話を切り出した。


「まず、状況をs「あぁ!その前に」」


「ん?」


「もうそろそろ食材が底をつきそうなんですが」


「そうなんですか。じゃ、今日この後買いに行きましょう」


「はい」


「では、今n「あぁ!」」


「今度は何ですか?」


「哲人さんは今日バイトとかは」


「今日は何にもないですよ」


「そうですか」


「じゃ「あぁ!」」


「あの、わざとやってませんか?」


「い、いぇ、決してそんなことは…」


 そういいながら彼女は俺と目をそらしていた。

 まったく、この人は何がしたいんだろうか。


「なんでさっきから話を途切れさせるんですか?」


「そ、それは…」


 彼女は急に押し黙ると下を向きながらもじもじしている。そして、頬は少し赤くなっているようだ。

 も、もしかして大友さん、俺のこと。


「だ、だって私…」


 ーーー つづく ーーー

初めて書く小説なので、最後まで読んでいただけるだけで感謝です。


それと、一回に投稿する文量をもう少し増やしたほうが良いのでしょうか? その他にも何か気が付いた点など、教えていただけたら嬉しいです。お願いします。


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