4話『スライム？！』
キャッ。
と、小さく悲鳴が聞こえたので後ろをふりかえるとリサが転けかけていた。
リサ「もぉ！なんなのよ
このヌメヌメした根っこどもは！
歩きずらいったらないわ！」
ミツキ「確かにね‥
普段人が入る所でもないから 、そこら中木々の根っこが飛び出しまくっててぬかるみや苔やでホント歩きづらいから気をつけないと」
カズマ「ヌゥオ！」
ドカン！！スガッシャァン！
言ってる側からカズマが激しくすっ転んだ。
ミスズ「コケ形までうるさいのね」
サツキ「いや 先 大丈夫か？とか一言ゆうやろ 。
まぁ彼奴やからいけるやろぉけど」
パンっ、とミツキは手をならし皆を注目させる。
ミツキ「よしっ。
一旦そこの木の下で休憩しよう。
あと隊列もきめとこう 。
このままの状態だと、スライムといえども出てきたら危険だしね」
ミスズ「そのほうが良さそうね」
木の下で一休みすることになった。
ミツキ「じゃぁ隊列をきめるね。
その時その時に応じて隊列を編成するけど 、とりあえず今はコレ。
俺が先頭で、2番目がカズマ 、3番目にリサ、4番目にミスズ。
で、最後が兄貴ね。
リサとミスズはあんまり接近戦にはむかないからね。
後方からの攻撃に備える為兄貴頼むよ」
俺はフゥっと息を吹き出した後。
サツキ「まぁしゃぁーないな」
と頷いた。
リサ「あなた達！しっかりと私を守るのよ」
ミスズ「何様？」
ミスズがボソっと呟く
リサ「今何かいったかしら？」
ミスズは何もなかったかのようにまえを見つめ
ミスズ「なにも‥」
と、一言いった。
カズマ「大丈夫だリサ！怯えることはない！こぉの俺が命にかえても守ると誓おう！！さあ俺の手をとるのだ！」
歯を光らせ親指を立てるカズマ。
こっちが見てても恥ずかしい言葉を彼奴は平気で言えんだな 。
むしろ尊敬やわ。
と俺は心の中で思った。
リサ「暑くるしいのよアンタ‥
っつか臭いわね」
とリサは鼻を摘まみだした。
カズマ「ヌゥア！って臭い！？えっ？俺か‥俺は‥臭いのかぁぁぁあ！何処が臭いのだぁぁ！ここかぁぁ！？」
とカズマは自分の身体の至る所を臭いだす。
それを見て、ミスズがボソっと呟く
ミスズ「‥ウザ」
聞き耳をたててるわけじゃないが俺の耳に入る。
サツキ「ミスズってさ‥なかなか心に闇もっとるやろ？」
ミスズ「そんなこと‥ない
本当の事‥いっただけだよ」
手を口元にあて、前髪で目は隠れていたが多分 、目をパチクリしたのだろう。
っつか 何？
可愛い子ぶってんの？
謎だよ君 、っつかコエーよ 。
と思ったが心の中でとめておいた 。
ガサっ。
いきなり物音がなると
ガチャチャ！
急ぎでミツキが戦闘モードにはいった。
ミツキ「カズマ！どうやらその臭さじゃないかも！」
俺らが座ってた木の上から緑色のドロドロプニプニしたものがリサの側にドサっと落ちてきた。
リサ「きゃぁ！何！？」
カズマ「スライムだ！
リサ！俺の後ろに！」
カズマが身構えると
いきなりスライムが妙な雄叫びをあげ
カズマに襲いかかる。
スライム「ヌルォォグ！」
カズマは間合いが近いので拳を突き出そうとした瞬間。
ミツキ「さわっちゃダメだ！」
ミツキが剣で素早くスライムを薙ぎ払う！
バシュン！
スライムの飛沫が近くの木の根にあたる。
ジュォぉ！
木の根っこが一瞬で腐り落ちた。
サツキ「おいおい ミツキ まさかコレって‥」
後ずさりする俺
ミツキ「そのまさかだね」
皆の背中に汗がにじみだし緊張感が辺り一面を飲み込んでいく。
ミスズ「スライムはスライムでも」
ミツキ「ポイズンスライムね
強力な毒をもつスライム」
リサ「えっなによ？！
スライムしかいないって言ってたじゃない！」
リサは慌てふためき動揺している。
サツキ「確かにスライムゆうてたけど 、せいぜいスライムぐらい‥
せいぜいっちゅうのんがついてたからなぁ‥」
ミツキ「ここは少なからず精霊の加護が通ってる道のはずなのに 。こんなのがでるなんてオカシイ‥」
カズマ「おい！喋ってられなくなってるぞ！？」
カズマが周りを更に見るように皆の目線をひろげさせる。
リサ「きゃぁぁ！何アレぇ！」
ミスズ「きゃぁきゃぁ 、うるさいのね、
みればわかるでしょ！スライムよ！」
気付けば辺りの木の上、枝という枝からポイズンスライムがボタボタと落ちてくる。
凄い数だ、、。
スライム共は一斉に鳴きだす。
スライム『ヌゥオグオォォ』
ヤバい‥これはヤバい！
マジであんないっぱいおるとか、、
下手すりゃ死ぬレベル
っつかコレ、
死ぬくね？！
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