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星と帝と少年  作者: 白蓮
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プロローグ1

 西暦3205年……人類の人口増加による領土問題が深刻化した。



 西暦2100年頃の人口は減少傾向にあったが、医療面・生活面での技術の発展により死亡率低下、さらに19世紀~21世紀頃に起きた人口爆発が25世紀頃に再び起きた。

 結果、20世紀の時点で70億人いた人口は3倍以上の250億人まで増えてしまった。


 

 70億人の時でさえ領土問題で国々が小競り合いを起こしていた地球だったが……現在は250億人である。結果は目に見えていた。



 西暦3206年5月……領土を求めての戦争がついに勃発する。

 ただの国と国とが争う戦争ではなかった。

 先進国のほぼ全ての国が同時に宣戦布告。さらに発展途上国の一部の国も先進国に協力し利益や領土を得ようと戦争に参戦。平和を維持するためにあった国際連合は機能を完全に停止した。


 ある市民団体のホームページサイトのトップ画面、そしてアメリカ合衆国の都市シカゴにはある時計が飾ってある。その時計の名前は「世界終末時計」。

 この時計は人類の絶滅を午前零時とおき、絶滅までの残り時間をあと何分かを象徴的に表す時計である。

 今まで人類絶滅の危険性があった場合でも零時を指すことがなかったこの時計だが……ついにその時が残り数秒のところまで来てしまった。


 ありとあらゆる都市が戦場と化した。

 幸いと言っていいのかわからないがこの時、核保有国から核ミサイルは飛んでこなかった。

 領土を奪っても放射能で汚染されて使えませんでは戦争をした意味がないからであろう。

 ニューヨーク、ワシントン、北京、モスクワ、パリ、マドリードそして東京……

 有名な都市が戦闘機、戦車、ミサイル……そして範囲魔法の標的になった。







 この世界には昔から魔法というものがあった。

 人類は生まれたときから身体に魔力を備えていた。

 この魔力というものは身体の中でいろいろな属性に変化させることで使うことができる。基本的な属性は火、水、雷、土、氷、風、光、闇の8つ。1人につき平均で2~3個の属性に変化させることができる。

 1つしか属性変化できない人もいれば、すべての属性変化を使える人もいた。


 人類は魔法を生活の一部として使ってきたが……一部の人間は魔法を武力として見ていた。

 そのひとつが範囲魔法である。



 範囲魔法とは一定の空間に効果を与える魔法のことである。

 例えば、炎の範囲魔法。これを平均的な成人男性が使うとする。すると5~6mぐらいの空間が火の海に包まれる。

 氷の範囲魔法を使えば氷が、雷の範囲魔法を使うと雷が空間を埋め尽くす。

 その空間にいる生物はもちろんただでは済まない。


 たかが5~6mぐらいで都市が壊滅するのかとい言われたら壊滅はしない。せいぜい小さい一軒家が消失するぐらいであろう。


 しかし、その範囲魔法を数百人規模で使うとなるとどうなるか……? 


 単純計算で考えて500~600メートルの空間が焼けたり、焦げたり、水に沈んだり、消失したりする。

 敵が隠れるための遮蔽物を消すことができるし、隠れている人間をそのまま殺すこともでき、核兵器のように使った後に放射能のような有害物も出るわけではないため戦争ではこの範囲魔法の乱用が各地で起きた。




 戦闘機、戦車、ミサイル、魔法……人類は自ら生み出した道具で自滅の道を歩むはずだった。




 戦争勃発から2週間……人類絶滅を恐れた力を持つ複数の人間が世界に向けて声を上げた。

 ある国の代表がテレビを通じて世界に呼びかけた。


「このままでは本当に人類が絶滅してしまう!! このまま死に向かって黙って進むぐらいなら私はこの地球からほかの星に移住する!! 賛同するという者たちよ頼む!! 力を貸してほしい!!」



 この呼びかけに呼応するように世界各地からテレビ・ラジオ・インターネットを通じて別の星の移住計画を実行しようという人物が現れた。

 別の国のとある人間が涙を浮かべながら演説する。


「私はこの地球を放棄し、ほかの星へ移住する計画を立てている。私と同じ考えを持つ者よ私のもとに来てほしい。私は自分の生まれた星を捨てなければならないという現実が現実に起こらないで欲しいと祈っていたが・・・残念でならない。」




 様々な演説をきっかけに世界各地での戦闘が激減。代わりに国々で移住計画の実現化を目指し始めた。

 人類も戦争がしたくて戦争をしているわけではないのだ。新たな希望の道が開かれればそちらに全力を尽くす。



 そして10年後、地球以外に人類が移住し生活できそうな星を精査した結果、7つの惑星と1つの準惑星がその条件に当てはまった。



 惑星……水星、金星、火星、木星、土星、天王星、海王星

 準惑星……冥王星



 すぐに移住希望の募集が始まった。10年間どうにか絶滅せずにぎりぎりの生活を営んできた人類だったが、限界一歩寸前だった。



 西暦3216年……地球の人口252億人


 

 経済情勢、世界大戦の勃発により人口が減少すると言われていたが……そんなことはなかった。

 以前に比べて人工増加数は減ったが人類が増えたことに変わりはない。


 しかし、人類は絶滅の危機を乗り越えた。絶滅より先に移住計画が整ったのだ。



 西暦3216年11月……252億の人類のうち200億人の人類が7つの惑星と1つの準惑星に移住した。


 西暦3206年に世界終末時計は零時を指してしまった……しかし、人類はどうにか絶滅を逃れることができた。



 世界終末時計は西暦3216年12月に午前零時ジャストから10分前に変更された。







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