表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
34/40

ep.34 黒炎

中に足を踏み入れると、空気は凍てつくような冷たさを帯びていた。

無数の魔法陣が床や壁に刻まれ、その中心には黒い炎が渦巻く祭壇が置かれていた。


祭壇の前には儀式を進行している魔術師たちが並び、その背後には異様な気配を放つ人物が立っていた。


「やっと来たか。」


黒いローブをまとった男が、一行に向けて嘲笑を浮かべた。

「お前たちの行動はすべて予想済みだ。」


リヴィアンが目を細めた。

「あれが…儀式の中心人物だな。」


「貴様らの抵抗が無意味であることを教えてやろう。」

男は手を掲げ、祭壇の黒い炎をさらに高めた。


「封印の力を我がものとし、この世界を支配する準備は整った!」


ヴァルノスが剣を構え、叫ぶ。

「ふざけるな!お前の儀式はここで終わりだ!」


男が一行を嘲笑う中、魔術師たちが動き出した。

それぞれが魔法陣を展開し、次々と魔力の波動を放ってくる。


「この連中、結構やるぞ!」

グラーデが斧を振り回しながら応戦する。


エリスが素早く後方から援護射撃を行い、矢を正確に魔術師たちに命中させていく。

「気を抜かないで!奴らの魔法は連携が厄介よ!」


リヴィアンは防御の魔法を展開しつつ、相手の魔法を妨害する。

「一人ずつ確実に仕留めるぞ!」


ヴァルノスが敵の中心に突撃し、剣を振るいながら叫ぶ。

「俺が先陣を切る!みんな、続け!」


魔術師たちは一行の連携に徐々に追い詰められていき、最後の一人が倒れた時、祭壇の黒い炎が激しく揺れ動いた。


「ほう、ここまで来るとはな。」

黒いローブの男が満足そうに笑みを浮かべる。


「だが、お前たちの勝利はここまでだ。」

男は両手を広げ、黒い炎をその体に吸収し始めた。


その瞬間、周囲の空間が激しく揺れ動き、彼の姿が徐々に変化していく。


身体が大きく膨れ上がり、漆黒の鎧を纏った恐ろしい姿へと変貌を遂げた。

「これが封印の力だ…!我が力の真髄を見せてやろう!」


エリスが弓を引き絞る。

「気をつけて!こいつはただの人間じゃない!」


グラーデが斧を構え直し、低く唸った。

「一筋縄じゃいかないってことだな。」


ヴァルノスが剣を握り直し、静かに呟いた。

「全力で行くぞ。ここで奴を倒さなければ、世界が終わる。」


黒炎の司祭は一行に向かって猛攻を仕掛けてきた。

その攻撃は広範囲かつ強力で、一撃でも受ければ致命傷となりかねない。


ヴァルノスたちは攻撃を避けつつ、隙を見つけて反撃を試みる。


リヴィアンが結界を張りながら叫ぶ。

「奴の力は圧倒的だ!でも、どこかに弱点があるはず!」


「なら、それを探すのは俺たちの役目だ!」

グラーデが突進し、斧を司祭の胸に叩き込んだが、その攻撃は弾かれてしまった。


エリスが矢を放ち、相手の動きを封じる。

「リヴィアン、何か見えた?」


リヴィアンが冷静に相手を観察し、叫ぶ。

「胸の中心に黒炎の核がある!そこを狙えば、奴を弱体化できる!」


ヴァルノスが剣を掲げ、全身の力を集中させた。

「よし!全員で一気に叩く!」


一行は息を合わせ、最後の力を振り絞って司祭に挑んだ。

核を狙った攻撃が成功し、司祭の体が一瞬止まる。


その隙をついて、ヴァルノスが渾身の斬撃を放ち、司祭の体を切り裂いた。


司祭が崩れ落ちると同時に、祭壇の黒い炎も消滅した。

周囲の闇の力が弱まり、大聖堂の中に静寂が訪れた。


「やったか…?」

グラーデが息を切らしながら呟いた。


リヴィアンが慎重に辺りを見回し、頷いた。

「儀式は…これで終わった。」


エリスが微笑みながら言った。

「終わったというより、始まりを止めたって感じだけどね。」


ヴァルノスが剣を収め、静かに言った。

「これで…世界は救われたのか?」


しかし、その言葉に答えるように、遠くから不気味な笑い声が響いた。

その声は、先ほど倒した司祭のものではなかった。


「終わりだと?愚か者どもめ…本当の闇は、これから始まるのだ…!」


一行は驚きと緊張を胸に、大聖堂を覆う闇の奥を見据えた。

その先には、さらなる試練が待ち受けていることを悟るのだった――。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ