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ep.22 守護神 ティタニア

「人間の計画は何としても阻止しなければならない。その為、お前らにはあるところへ行ってもらう。」

ザラゴスはそう言いながら、再び転移魔法陣を展開した。


「この魔法陣はとある遺跡近くの山岳地帯に繋がっている。ヴァルノスには前に話したことがあったな。」


「守護神の古代遺跡…」ヴァルノスは呟いた。


「そうだ。実は何らかの影響で守護神の封印が弱まっているんだ。お前たちにはその確認と、守護神の封印強化をしてもらう。」三人は息を吞んだ。


そして三人は、覚悟を決め出発の準備を始めた――


翌日、魔法陣を使って三人は古代遺跡に向かった。


遺跡は険しい山岳地帯の奥深くにあり、道のりは決して容易ではない。

道中には、魔族を退けるための結界や罠が仕掛けられていることが予想された。


「遺跡はこの先にあるようだが、簡単には近づけないようだな。」

グラーデが険しい表情で地図を指しながら言った。


「人間たちはこの遺跡に近づく者を厳重に警戒しているはずだ。特に我々のような魔族が潜入するとなれば、何が待ち受けているかわからない。」


ヴァルノスは静かに頷き、「確かに警戒は必要だが、俺たちには使命がある。必ず儀式を阻止する手段を見つけ出す」と言って、仲間を励ました。


彼らは準備を整え、慎重に遺跡へと続く山道を進み始めた。

険しい山道を進むにつれ、次第に空気が冷たくなり、霧が立ち込めてくる。


不気味な静けさが広がり、彼らは一歩一歩進むごとに異様な気配を感じるようになった。


山を越え、ついにヴァルノスたちは古代遺跡の入り口に到達した。

その場所は、同じ世界と思えないほど壮大で、荘厳な雰囲気が漂っていた。


巨大な石造りの門が鎮座し、古代文字が刻まれた碑文が並んでいる。

エリスがその碑文を読み取ろうとし、口を開いた。


「この文字…『ここに眠るは、古の守護神。目覚めし時、その怒りは全てを破壊する』何なのこれ…」


碑文の言葉が不吉に響き、三人は緊張感を強めた。

ヴァルノスは石の門を見上げ、その奥にどれほどの力が封じられているのかを想像し、心の中で覚悟を決めた。


「中に進もう。」ヴァルノスは意を決して進むよう指示を出し、エリスとグラーデもそれに従った。


遺跡の奥へと進んでいくと、やがて広大な広間に辿り着いた。

そこには巨大な石像が立ち、その足元には神聖な封印が施されていた。


しかし、封印の輝きは弱々しく、どこか不安定な様子を見せている。

「これは…守護神の封印が既に弱まっている!」エリスが驚きの声を上げた。


「このままでは封印が完全に解かれ、守護神が目覚めてしまうかもしれません!」

グラーデは緊迫した表情で言った。


ヴァルノスは封印の周囲を調べ、石像を見上げた。

その巨大な守護神の姿は、ただの彫像とは思えないほどに威圧的で、封じられた魔力が今にも解放されそうな気配を漂わせている。


「まずは封印を再び強化しなければならない。しかし、どうすれば…」

ヴァルノスが呟いたその時、ザラゴスから与えられた魔力が自らの体内で熱く鼓動し始めた。


ザラゴスから授けられた魔族としての力が目覚め、ヴァルノスの手に封印を強化するための力が満ちていくのを感じた。


ヴァルノスは封印の中心に手を置き、ザラゴスから与えられた魔力を流し込んだ。


「お前たちが…封印を強めようとするのか…?」

突然、静寂を破るように、石像が低く重々しい声で話し始めた。

まさにその守護神の声が、遺跡全体に響き渡る。


ヴァルノスたちは驚きながらも身構えた。

目の前の守護神は、封印に守られながらも意識を持っており、彼らの行動に対して反応を示していたのだ。


「汝らが封印を維持するならば、我が力を試される覚悟をせよ。我はただ眠るだけではない…この地を守るために存在する者なのだ。」


守護神の言葉には、長い年月の中で蓄えられた威厳と魔力が滲んでいた。


ヴァルノスはその威圧感に一瞬たじろぐも、強い意志を持って答えた。


「我々は、この封印を守り抜くためにここにいる。守護神よ、人間たちの手によりお前が不本意に目覚めることは避けたいんだ。」


守護神はしばらく沈黙した後、静かに口を開いた。

「ならば我が試練を受けるがよい。汝らがこの封印を守るに値するか…試させてもらおう。」


ヴァルノスたちは緊張の中、守護神の試練に立ち向かう準備を整えた。

封印を守るための戦いが、今まさに始まろうとしていた。


ヴァルノスたちは守護神の試練に臨む決意を固めたが、その巨大な石像がまばゆい光を放ち始めると同時に、その圧倒的な威圧感に一瞬息を呑んだ。


石像の表面に刻まれた紋様が次第に光り輝き、守護神の姿が動き出した。硬く重厚な石の体は巨大な拳を握りしめ、音を立てて地面を踏み鳴らす。


その一歩ごとに、遺跡全体が震えるような地響きを起こし、壁にひび割れが生じた。


「我が名はティタニア、千古の守護者。試練を受ける者よ、覚悟せよ…!」


ティタニアがゆっくりと両腕を広げた瞬間、空間が歪んだような感覚が三人を包み込み、激しいエネルギーが彼らの方に向かって渦巻くように迫ってきた。


その圧力は、まるで自分たちの存在そのものを否定されるかのように重く感じられた。


「来るぞ、構えろ!」ヴァルノスが叫ぶと、エリスとグラーデもすぐさま構えを取った。


三人は手にした武器を固く握り締め、迫りくる巨体に対峙した。

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